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2011年8月18日 (木)

光を観じ、光に導かれたヨーギニー、伊藤玲子先生。

先週の金曜日、ヨーギニー伊藤玲子先生の脳波を測定させて頂いた。初めて測定させて頂いてからちょうど一年が経過した日だ。その間、玲子先生ご自身の脳波追跡測定はもちろんのこと、玲子先生が担当されている幾つものヨーガクラスの生徒さん達の脳波測定も行ってきた。

その脳波測定だが、今回大変興味深い測定結果が得られたので報告したいと思う。

一年前の測定結果は、弊社が主宰する「ファインブレイン研究会」の脳波研究ページにリサーチピックアップNO.3として掲載している。

このブログでも紹介してきた通り、玲子先生のチャンネル脳波はファストアルファ波の12.5Hzとの仮説を立てた。驚異的なボルテージが12.5Hzを中心とする極狭い周波数帯域で観察でき、精神的テンションを下げるという左鼻孔呼吸法をするとそのボルテージが下がったからだ。

よって、玲子先生の特異な精神状態の出現はファストアルファ波をチャンネルとしていると思われた。

しかし、「玲子先生のチャンネル脳波はファストアルファ波」という仮説が間違っていたことが今回の測定で判明した。その脳波グラフと解説を同ページに「追跡測定2」として掲載したのでご覧頂きたい。

縦の赤いラインがミッドアルファ波の中心周波数である10.0Hzである。これを対称軸としたかのように、今回の測定では8.0Hzを中心としたスローアルファ波が非常に強く出現したのだ。

この時の瞑想法は、「追跡測定2」の解説で述べた通りだが、要約すると次の通りだ。宇宙との一体化をイメージしてデザインされたペンダントを淡視(弊社では、「凝視」と言わずに「淡視」と呼んでいる)し、その後目を閉じて残像を見つめ、そして光を観じていく瞑想法だ。これを「残像、光観瞑想法」と呼ぶこととする。

その時の脳波を、ここでは「分布グラフ」でご覧頂こう。

20118122


スタートから45秒ぐらいまでが、ペンダントを淡視している時だ。目を開けているのでアルファブロッキングになっているが、同じくベータ波も沈静化しているのは注目に値する。

45秒ぐらいで目を閉じると9Hzのミッドアルファ波が出現している。そして、1分5秒ぐらいで優勢脳波の周波数が少し下がって8.0~8.5Hzとなり、1分50秒辺りから非常に強いボルテージが出現し始めた。この時に玲子先生は強い光を観じている。

「淡視→閉眼→残像→光観」のステップが脳波にハッキリと表れている。

「“光”を観る」というと、急に胡散臭さを感じてしまう人もいるが、そんなに荒唐無稽なことを言っているのではない。要は、脳の視覚細胞が異常発火しているということだ。

マンガでよく、頭をぶつけたシーン等でキラキラとした星が描かれるが、これは、視覚細胞が死滅するときの発火が原因だ。即ち、強いインパルスが視覚の一部を真っ白にするのだ。

子供の頃はどんなに強く頭をぶつけても星が出ることはなかったが、47歳となった最近の私は、ちょっとしたことでもよく星を見る。寿命の尽きかけた脳細胞が、ちょっとした刺激によってもろくも死んでしまう時に数秒間光るのだ。蝋燭の炎や星が消える前に輝きを増すのと同じような理屈だろう。

閉じた視界に光が見えるということが、そんなに突拍子もないことではないことをご理解頂きたい。

その上でだ、瞑想中に光を観じる達人達の脳では何が起こっているのだろうか? 何に反応して、視覚細胞が強烈なインパルスを発しているのだろうか? 宇宙との一体化を目的とした瞑想が、宇宙の何かと脳の何処かを共鳴させているのだろうか?

玲子先生によると、「上の方に微かな光を感じ始めるので、その光をもっと感じるようにしている」とのこと。

鬱になると、視界はモノトーンのようになると言われる。脳細胞自体が無気力になっているのだ。逆に、聡明ではつらつとした人の視界は、本当に色鮮やかに輝いているのだ。

この結果を踏まえて、今回は逆にファストアルファ波を出すことをリクエストしてみた。しかし、ファストアルファ波が出現することは無く、スローアルファ波のボルテージが変化するだけだった。初めての測定と全く同じことが、10.0Hzを対称軸としたスローアルファ波で起こるのみだった。

玲子先生によると、「初めての脳波測定では、やはり少し緊張して頭の中でグルグルと色々なことを考えていた」とのこと。だから、“適度な緊張集中”を表すファストアルファ波の帯域で特異脳波が出現したのかもしれない。

しかしこれがヨーガの達人たるゆえんでもある。凡人がこのような状況になったらベータ波が強く出るか、さらにパニック状態になったらガンマ波となる。それが、玲子先生の場合はアルファゾーンに留まっている。これが、精神鍛練をした人の為せる業なのである。

各脳波の特徴は、弊社脳波関連ポータルサイト「NOWHADAS」の「脳波の種類」コーナーに掲載している。

リラックスして集中できる環境なら、強さに違いはあれ誰でもアルファ波が出る。しかし、緊張やパニックを誘発する環境に置かれたら、凡人の脳波は周波数を高めてベータ波かガンマ波になる。しかし、達人はファストアルファ波で対処する。ここに凡人と達人の決定的な差が生まれる。

ヨーガ行者は、一大事にもアルファ波で対処できるように日頃から鍛練している。弛緩と緊張のポーズを繰り返しながら、いずれでもアルファ波帯域内で脳波が推移するように神経反射を形成するのだ。即ち、「心身の深いリラクセーションのスローアルファ波」と「適度に緊張した意識集中のファストアルファ波」の反射形成である。

今回の測定後、玲子先生から次のような嬉しい言葉を頂いた。

「脳波をフィードバックしてもらったことで、何にどういう風に集中すれば良いのかが分かりました」と。

即ち、色々な精神状態の中で、いわゆるアルファ波というものを増やすにはどれを選択すれば良いのかが分かったとおっしゃったのだ。

普通の人がイチから脳波のフィードバックトレーニングをしてもこうはいかない。試行錯誤の連続だ。しかし、十分に精神修養を積んできた人であれば、「ああ、こっちね・・・」という具合に、マスターが早いのだ。当然のことである。

今回の「追跡測定2」では、「もしかしたら、そうかもしれない」という段階を越えて、「こうしたら、こうなる」という確信を得ることが出来た。

なお、今回紹介した脳波の分布グラフにおいてシータ波の帯域にも強いボルテージが出ていることに注目される人もいると思うが、現在のところ、これは筋電(EMG)によるノイズの混入が原因であると暫定的に判断している。理由は二つあり、一つは、光を観じているときに玲子先生の目がキョロキョロと眩しそうに動くこと。もう一つは、出現しているシータ波の帯域が広く、脳波が一点で共鳴しているようには見えないことである。

これで、9月に予定しているアイアンドオン社のヨーガビデオ教材の制作に弾みがついた。

これは、アイアンドオン社の伊藤宏之社長と玲子先生のライティングテストの様子である。

Dscn37523

本番では、プロのクルーに発注される予定だ。

あるイベントでパイプ椅子に座った状態で20分ほど玲子先生のヨーガ誘導を受けた際、その確かな誘導と私自身の体感に驚いてから一年、いよいよビデオ制作プロジェクトのスタートである。乞うご期待!

セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/

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