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2013年5月 2日 (木)

日テレ「所さんの目がテン!」-「朝の科学」「鉄道博物館の科学」。先月は2つのテーマで脳波を測定した。

4月は、日テレ「所さんの目がテン!」に2回出演させて頂いた。同番組は23年の歴史を持つ長寿番組だが、4月からOAが日曜朝(地域によっては遅れて放送される)に戻ってきた。

これを記念して、7日の放送は「朝の科学」だ。そして28日の放送はGWまっただ中ということで、家族で楽しめる「鉄道博物館の科学」だった。

この2つの番組の制作を担当した制作会社は違うが、いずれの会社もディレクターが若い女性だった。

まず、「朝の科学」で弊社にご用命頂いたのは、被験者の睡眠から目覚めの脳波を測定し、覚醒刺激を与えてから実際にスッキリ目覚めるまでの時間を判定して欲しいというものだった。

睡眠-覚醒を判定するためには、脳波の他に筋電や眼球運動などの複数の指標を併用することが望ましいが、今回は、前頭葉ワンポイントの脳波を測ることだけで試みた。

使用した脳波解析システムは、高性能簡易脳波測定器BrainPro「FM-929」脳波解析PCソフト「Pullax Pro」のセットだ。

実際には、δ波の帯域である3.0Hzからβ波の帯域である30.0Hzまでを0.5Hz刻みでモニターしたのだが、番組では視聴者に分かりやすくするために10.0Hzの(ミッド)α波だけに絞って解説された。

それが、以下の画面である。
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左が寝ている時のα波で、右が起きている時のα波である。縦軸はボルテージ、横軸は時間のスペクトルグラフである。

後頭葉では、目を閉じると比較的強いα波が出る。そして、目を開けるとそのα波は弱くなる。これを“αブロッキング”という。

今回測定した前頭葉は、目を閉じてもすぐにはα波が強くならない。雑思考が強く働いているからだ。しかし、しばらくして雑思考が沈静化してくるとα波が強く出始める。それが右のグラフである。

ただし、強いα波といっても縦軸のフルスケールは25μVに設定している。いわゆる達人が出す40μV以上のα波とは違うことをお断りしておく。

2pullaxfnyuumineeg_2ベッドに入って目を閉じているとα波が優勢になる。そして、しばらくするとα波は沈静化してθ波やδ波が賦活してくる。このタイミングが入眠である。

このグラフは、私自身の入眠を捉えた脳波分布グラフである。

詳しくは、「FM-929」紹介ページの「入眠時の脳波測定例」コーナーで解説しているのでそちらに譲るが、測定開始から3分辺り(縦軸の上から下へ時間は流れている)からα波は途切れ、代わりにδ波やθ波が賦活してきているのが分かる。

このα波だけのスペクトルをグラフにしたものを番組では紹介したという訳だ。

ただやはり、入眠や覚醒をリアルタイムに判定するのはとても難しい。

よって、補助ツールとして被験者を映すモニターを必ず用意して頂く。

当初は、起こし方として色々な方法を検討されていたが、結局「3種類の音楽の中で一番目覚めの良いものは・・・」ということになった。その結果、一番目覚めが良い音楽に3nemasita


は、姉貴の「あの鐘を鳴らすのはあなた」が輝いた。

ディレクターにご来訪頂いての打ち合わせ。制作会社による予備実験、そして、私がたまたま私用で出かけていた渋谷での急遽打ち合わせなど、綿密かつ精力的に実験の準備がなされていった。

その中で、心地良い目覚めの時にはα波のある特定の周波数が面白い動きをするなど、“宝”かとも思える仮説的発見もあったが、残念ながら本実験ではそこまでの解析はできず、単に目覚めのタイミングを判定するだけとなった。

被験者に要らぬプレッシャーを与えずに実験することができれば、きっと“宝”を見いだせるはずである。

二人の終夜脳波を三日連続でモニターする実験は、私自身にとっても大変貴重な経験となった。

28日にOAされた「鉄道博物館の科学」も楽しく、そして大変興味深い脳波データを得るロケとなった。

今、鉄道博物館が全国で大人気なのだそうだ。なかでも、運転シミュレータは“やみつき”となって何度も通うという人が多いとのこと。

その“やみつき”となる理由を脳波測定で解明しようというのだ。

8名の被験者が電車の運転シミュレータに座った時、そして運転している時の脳波を測定した。

8名の中には鉄道の大ファンが何人かいる。しかし、その内訳を私は知らされていなかった。

順番に測定していくと、それまでの人とは明らかに違う脳波を出す人が現れた。私が指摘するまでもなく、撮影スタッフも一目瞭然というほどの違いだ。そこで初めてディレクターから教えてもらった。「鉄道ファンはもう一人います」と。

その人も簡単に言い当てることができた。難しい解析は必要ない。脳波を初めて見るスタッフですら簡単にその違いが分かるほどだ。運転シミュレータに座っただけでこれだけハッキリと違う脳波が測定できるとは、私自身も予想していなかった。

ロケ後もディレクターと脳波解析を侃々諤々とやりながら、OAの数日前まで遣り取りが続いた。ディレクターがカメラを持参して、弊社で追加の撮影もした。

鉄道シミュレータにはまる理由・・・。その一端がご紹介できたのではないかと思う。

実は、今回のOAでは紹介されなかった別の“宝”が脳波測定結果の中にあった。それは、鉄道ファンが運転シミュレータを操作している時の特徴だ。

たぶん「説明がややこしくなる」という理由で、その紹介は見送られた。

実は、この“宝”を発見したのはディレクターだった。私が提供した資料「各脳波の特徴」を参考に発見されたのだ。

私は、“視聴者に分かりやすく”という理由で予め表示脳波を絞り、解析時にもそれ以外の脳波は眼中に無かった。私としたことが・・・

ディレクターが気づいたこの脳波は、まさにハイパフォーマンスを発揮する人の特徴的脳波だったのだ。

運転シミュレータがやみつきになる人の脳波。そして、(今回のOAでは紹介されなかったが)ハイパフォーマンスで運転する人の脳波・・・。地域によっては3週遅れでOAされる局もあるのでまだ紹介できないが、有意義なプロジェクトだった。
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開館日には来場者でごった返す展示場も、この日はひっそりとたたずんでいた。

もちろん和田アキ子さんが姉貴というのは冗談である。念のため。

セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/

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