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2019年1月13日 (日)

ソニーPlayStationVR対応ゲームソフト「テトリス・エフェクト」をプレーする片桐仁氏の没入感を脳波測定で実証したウェブCM。

昨年11月、ソニー「PlayStationVR」に対応したゲームソフト「テトリス・エフェクト」の発売に合わせて、そのウェブCMが公開された。

ソニー製品のCMを博報堂が手掛けた際に脳波測定をご用命頂くのは二度目である。

今回の件で初めてご相談頂いたのは昨年9月で、「PlayStationVR」で体験するVR(仮想現実/人工現実感。コンピューターで作る人工的な環境で、あたかもそこに自身がいるかのように感じさせる技術)効果を脳波で検証したいとのことだった。

2000年にハーバード大学医学校からレポートが発表され、ゲームソフト「テトリス」を体験したプレイヤー達が感じるその不思議な体験を「テトリス・エフェクト」と呼ぶのだそうだ。

その効果を謳った動画「『TETRIS EFFECT』 アナウンストレーラー | PS4」を案内された。

人間の体験や記憶というのは、時として不思議な感覚をもたらす。ここでいう不思議とは、日常の感覚とは一線を画す希な体験という意味だ。

24年ほど前、音響効果で私も似たような記憶想起体験をしたことがある。動画「BFS-バイノーラル7.5」の下に掲載した「説明」のとおりだ。

「PlayStationVR」対応「テトリス・エフェクト」は、一流のクリエーターが最先端の音響/CG(コンピューターグラフィックス)技術を駆使して制作したものであるから、その圧倒的な不思議体験は想像に難くない。

今回発売の「テトリス・エフェクト」は、次のような特長があるとのこと。

1.トリップ感のある映像効果
2.ゲームの展開によって変化するBGM
3.プレーヤーの操作に連動するサウンドエフェクト
4.時間とブロックの落下を止められる新システム「ZONE」

ネット上に先行告知されていた動画や資料を拝見すると、上の特長から、プレイヤーに次のような体感を生じさせることがあるようだった。

1.心地良い
2.リラックス
3.意識によるノイズキャンセリング
4.高揚感、ハイパフォーマンス
5.聡明で落ち着いた意識集中
6.トリップ(幻覚)やゾーン(好集中)などの変性意識状態
7.没入感
8.エクスタシー
9.羞恥心や焦燥感の消失
10.癒し

10月4日に赤坂の博報堂を訪ねて、CM制作チームの皆さんに脳波解説をレクチャーした後、上のような体感がプレイヤーに生じた場合のそれぞれの脳波パターンを紹介した。その脳波パターンが観察できれば、脳波の見地からも上のような体感を実証できるというわけだ。

そして、17日には博報堂のチームと共に品川のソニー・インタラクティブエンタテインメントを訪問し、実際に「PlayStationVR」対応「テトリス・エフェクト」を体験するチームメンバーの脳波を測定した。

私も「テトリス・エフェクト」をプレーさせて頂いたが、「PlayStation」はおろか、任天堂の「ファミコン」さえ遊んだことがない私には操作勘が掴めなかった。

高校生(38年前)の頃は教室で任天堂の「ゲーム&ウォッチ」に興じたし、専門学校生の頃は富士通のPC「FM-77」対応の「ウットイ」に熱中したものだ。あまりにも熱中したためか、その直後に発売されて大ヒットした任天堂「スーパーマリオブラザーズ」は、友達がやっているのを見ていても自分でプレーしたいとは思わなかった。

閑話休題

結局、「テトリス・エフェクト」の操作は他のメンバーに任せて、私はVRヘッドセットを装着したままその映像と音響を受け身で体感するに止まった。

この体験は、33年前のつくば科学万博パナソニック・パビリオンでの3D体験を彷彿とさせた。その時の映像は、シャボン玉があたかも目の前に迫ってくるものや、グライダーで飛んでいる視点の映像などで、私の心に強いインパクトを残していた。

当時は、片方に赤、もう片方に緑のフィルムが張られたメガネを掛けて、映画館のようなスクリーンに映される実写映像を見るものだった。

またまた、閑話休題

結局この日の脳波測定では良い結果が得られなかった。「テトリス・エフェクト」のVR効果が肯定できなかったというよりも、そもそも脳波測定自体に心許なさがあったのだ。

今回のCM制作は、脳波測定もガチンコ(真剣勝負)である。カメラが回っている中で被験者のタレントさんが「テトリス・エフェクト」をプレーし、脳波測定も一発勝負だ!

23日の撮影まで中5日、考えられる様々なアクシデントにも即座に対応できるように準備した。何しろ、VRヘッドセットという電気製品を頭に装着した状態での脳波測定だからノイズの影響が懸念される。

また、一般視聴者に分かり易い表示の脳波測定器と、細かな変化も見落とさないための脳波測定器の2機種を同時に利用するための二股センサーコードも用意した。

準備万端整えて撮影当日を迎えた。被験者は、個性派俳優の片桐仁氏である。

以下のグラフは、背面グレーのグラフが片桐仁氏のこの日の基本脳波だ。そして、手前のカラーの棒グラフが「テトリス・エフェクト」プレー後の脳波である。

Tetriseffecteeg2019113




セルシネ・エイム研究所 和田知浩

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