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2019年7月 4日 (木)

能力開発トレーナーとして恥じ入った・・・、SHELLYさんの凄い能力。テレビ朝日の「ハナタカ!優越館」からオファーを頂いて。

「・・・『あかいきつね』と言いながら『みどりのたぬき』とスマホに打ち込むことは難しい。また、その理由をコメントして頂けませんか?」

テレビ朝日「日本人の3割しか知らないこと くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」スタッフからのメールだった。

難しいもなにも、そんなこと出来ないだろう・・・、と思った。

私はスマホの入力には時間が掛かるが、PCのキーボードならタッチタイピングが出来る。入力中の文節後半で、他に意識を向けながらでも問題なく入力できる。

PCで試してみた。

『あかいきつね』と言いながらキーボードに「みど;■`@!$”・・・」無理だ。

二十数年前に私が指導していた能力開発セミナーで、以下のようなデュアルタスクの課題を余興でやっていたことがある。

課題1.左腕を上下させながら、同じテンポで右腕は三角を描く。

両腕を上げた状態から始めれば、カウント6で再び両腕が上で揃うはずだ。

課題2.左手はパー(全指を伸ばした状態)、右手は親指だけ折った状態から、両手一緒に指を折りながら10まで数える。

カウント10で、最初の状態になるはずだ。

初めての人は出来なくても、少し練習すると誰でも出来るようになる。プチ能力開発の達成感が味わえるのだ。

しかし、今回ご相談頂いた課題は・・・

そういうことは出来ない、という理由を用意して撮影に臨んだ。

撮影クルーを弊社に迎え、撮影の準備が進んでいた時の会話に驚いた。

ディレクター曰く、「SHELLYさんだけ出来たんですよねー。2回やっても・・・」

しぇ、SHELLYさん凄ーい・・・。ビックリした。本当に驚いた。

いつもなら、例えば脳波測定の結果を私が解説するVTRがスタジオで流されて、タレントの皆さんがそれを見るというステップだ。

ところが今回は、既に結果が出ていて、それの事後解説という訳だ。だから、私が解説しているシーンに、それをスタジオで見るワイプのタレントさんはいない。

6月13日に放送された番組の画像をお借りして振り返る。

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「これが一発で出来るということは、脳の中の情報処理をするスペースが広くて、複数の作業を同時並行する能力に優れていると思います」

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「赤いきつね」と言いながら「みどりのたぬき」と入力できるか。ペルセペスさんからのハナタカ投稿だ。

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前振りの後、スタジオの皆さんが挑戦していくがことごとく失敗。

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途中、ボケとツッコミがありながら・・・

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そんな中、SHELLYさんだけが出来た!

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「この場合、喋ることと文字を打つという別のことを、どちらも1つの脳から指示を出そうとしています」

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「脳の作業記憶は、2つ以上の処理を同時におこなうことは苦手なんですが、中には信号をうまく切り替えて、高速で複数の処理を出来る人もいます」

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「SHELLYさんのような複数の言語を処理できるような方は、そういう能力が発達したのではないかと考えられます」

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「何歳になってからでも脳の処理能力は鍛えることが出来るので、ぜひ日常的にやってみて欲しいです」

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脳の働きは何歳になってからでも、(粘土を練り直すように)再構築することが出来る。この性質を“脳の可塑性”という。

それにしても、SHELLYさんの能力には驚いた。

この実験結果を聞いたとき、すぐに「SHELLYさんがバイリンガルだからか」と思い当たった。

もしかすると3カ国語以上話せるマルチリンガルかもしれないので、ディレクターと相談して、「複数の言語を処理できる」という表現にした。

私は昨今の“早期英語学習熱”には首をかしげる一人だが、SHELLYさんの脳内で“能力の波及効果”が生じていることは確かである。すなわち、ある能力が活性化すると、関連する周辺の能力も引っ張られるように顕在化する現象だ。

ある能力が活性化すると、その働きを担う脳の領野が実際に広くなる。広くなった領野で余裕を持って関連能力を発揮できるのだ。

キーワードは、「デュアル(マルチ)タスク」と「ワーキングメモリー」である。

ワーキングメモリーについては、セルシネのYouTubeチャンネルに掲載した動画「情報循環モデルの中の理性的自我の役割を知る」でも触れているので参考まで。

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SHELLYさんの脳を覗いてみたくなった。

SHELLYさんのことはテレビでお見かけするぐらいしか知らないので、本当はもっと別の理由もあるかもしれない。

それにしても、このお話を頂いたときに「そんなことは出来ないだろう」と性急に思い込んでしまった自分が恥ずかしい。能力開発トレーナー失格である。

改めて能力開発の大きな可能性に気づかせてくれた番組とSHELLYさんに感謝。

セルシネの「テレビ番組協力実績」紹介ページ


セルシネ・エイム研究所 和田知浩
https://selsyne.com/aim/

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2019年6月29日 (土)

NHKBSプレミアム「偉人たちの健康診断」からのオファーで、新選組・土方歳三も実践した秘伝の呼吸法を脳波測定で検証。

NHKBSプレミアム「偉人たちの健康診断」~新選組・土方歳三“お掃除男子”美肌の秘密~で、私が脳波測定で協力したシーンが放送されたので振り返りたいと思う。

OA画像を、いつものように弊社「テレビ番組協力実績」紹介ページにも掲載させて頂いた。

番組から脳波測定のオファーを頂いた目的は、土方歳三が入門した日野宿本陣 天然理心流道場に伝わる秘伝の呼吸法を検証することだった。

ロケは4月20日(土)に日野市東部会館の大ホールで行われた。

ロケ現場近くに歳三の生家「土方歳三資料館」があることを知り寄ってみたが、残念ながら当日は閉館していた。

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5月30日に放送された内容から、歳三の人となりをピックアップしてみよう。

1835(天保6)年、現在の東京・日野市に生誕。農民の出で、「新選組の鬼の副長」と呼ばれた。享年35歳。

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本郷和人氏(東京大学史料編纂所 教授)曰く、「京都を舞台に一所懸命治安維持に務めた。だけど、時勢が見方をしてくれなかった。幕府が滅んでいくとき、幕府に準じて最後まで戦った、武士の中の武士という感じがするわけですが、実は彼は農民の子なんです」

日野宿本陣天然理心流道場に入門した歳三は、通常7年掛かると言われる天然理心流中極位目録を1年7ヶ月で修得したそうだ。

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番組は、新選組隊士 井上源三郎の子孫である井上雅雄氏が会長を務める天然理心流日野道場を取材し、歳三が美肌であった理由を探った。

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これが柔術を取り入れた天然理心流の極めて特徴的な技で、体幹と下半身の筋肉が鍛えられるのだそうだ。

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歳三は通常の4倍以上のスピードで天然理心流中極位目録を修得したのだから、勝れた筋力を体幹と下半身に有していたであろう、そしてこのことが美肌の理由である可能性だと番組は展開した。

錦織秀氏(ポーラ化成工業 研究員)によると、日本人女性100人を調査した結果、体幹と下半身の筋肉量(80%の筋肉がある)が多い人ほど、顔のシミが少ないという相関関係があったとのこと。

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同氏によると、筋肉で生成されるマイオネクチン(myonectin)というホルモンが、シミの原因であるメラニン色素の生成を抑える働きがあるのだそうだ。(2018年にポーラ化成工業フロンティアリサーチセンターが発表)

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さらに、美肌を保つ天然理心流秘伝の呼吸法が紹介された。今回初めてテレビで紹介されるという指南書「剣法名談録」である。

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その呼吸法(意気込みの術)とは次の通りである。

「両ひざを開き、腰を上げ、ヘソを上に向け、腹にゆっくり空気をためて、肛門を引きしめ、少しずつ息を出し入れする」

前出の井上氏によると、「この呼吸法を取り入れると、無になって、感情を抑えて、実力を出すことができる」のだそうだ。

 

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貝谷久宣氏(京都府立医科大学 客員教授)によると、「呼吸をゆっくりすることによって怒りとか激しい陰性感情が抑えられる」とのこと。

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そして、私が脳波測定した様子が紹介された。

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解析の結果、秘伝の呼吸法前後で一貫してミッドα波(α2)が優勢で、θ波の出現量は前に比べて後が増したことが分かった。

ミッドα波が一貫して優勢であることは「落ち着いた意識集中」状態であると言える。また、θ波が増えたことは、ヨーガの行者や禅僧が空観を得たような心的状態で、いわゆる「覚醒θ波」である。

全周波的に電位は然程高くなかったので、この脳波バランスで電位が増してくると達人級となるだろう。

番組が紹介した脳波グラフがこれだ。綺麗なグラフだ。が、しかし、間髪入れずに私の頭の中で「?」が2つ駆け巡った。弊社「セルシネ・エイム研究所」のクレジットが標記されているのだが・・・

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本稿では別の視点から脳波解析の結果を有りの儘に紹介しておきたいと思う。

秘伝の呼吸法を実施した前後の左脳(Fp1)と右脳(Fp2)の脳波を測定し、β波とθ波をピックアップして平均電位、分布率、優勢率の変化量を示したものである。

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全てにおいて、β波が減り(マイナスになり)、θ波が増えている。分布率と優勢率の変化量は「ポイント」である。

β波は「せかせか感」の指標である。

程なく脳波のコーナーは終わり、番組は呼吸法の更なる効用「感情を抑えることが美肌につながる」との紹介へ進んだ。

番組では「感情を抑える」という表現を使っているが、β波が減りθ波が増えた脳は、感情を抑えていると言うよりも「感情を解き放った末に沈静化した聡明感」と言った方がふさわしい。

番組ナレーションで「感情が荒ぶり怒ることで体内にはコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。このコルチゾールが過剰に分泌されることで、肌の水分を保持するセラミドを分解してしまう可能性があることが分かってきました。ゆっくりと息を吸って深呼吸し、怒りを抑えることが潤いのある美肌を保つために重要なのです」と。

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続いて、日比野佐和子医師(2年前に読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」~アンチエイジング第2弾「脳活」 カラオケで脳は若返る!?~で私が脳波測定した際にスタジオで解説された先生)による美肌解説と効果的軽運動/食事が提案された。

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さらに、歳三ならではの空間把握能力が紹介され、スタジオでタレントさん達が空間把握課題に挑戦した。

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そして、同志近藤勇が新政府側に斬首されたのを機に絶望し、そのグリーフ(死別などによる深い悲しみ。悲嘆。苦悩。嘆きのストレス反応。立ち直るのに数年かかる場合もある)状態から立ち直って再び戦う気力が戻ってきた理由が考察された。

番組スタッフは、歳三がグリーフで引きこもっていた会津東山温泉へ向かった。そして、心の傷をすみやかに癒やした原因は、“流れる温泉”にあるのではないかとした。

効果1.~流れの振動が血流量を上昇させる~
流れる浴槽と流れない浴槽で、血流量がこれだけ違う。

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そのため、血液に含まれる鉄分が十分に脳に行き渡り、鉄分を材料に生み出される神経伝達物質セロトニン(抗うつ・抗不安効果をもたらす)が増える。

セロトニンの効果として、論文「うつ・不安にかかわる脳内神経活動と運動による抗うつ・抗不安効果」北一郎 大塚友実 西島壮(2010年)が紹介された。

効果2.~せせらぎの音がリラックスさせる~
聴覚では聞こえない2万ヘルツ以上の超音波振動にリラックス効果がある。

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超高周波数音の効果として、論文「自然環境の発する音(超高周波数音)が人に与える影響」環境科学研究所(石田光男 齋藤順子 永井正則 山田博之)・工業技術センター(岩間貴司)(2010年)が紹介された。

面白かったのは、超音波が届く距離の測定だった。

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せせらぎ音の発生源から数メートル離れるだけで、リラックス効果がある超高周波成分はガクンと減るそうだ。だから、出来るだけ川の近くにいた方が良い。

これを解説されたのは、日本音響研究所の二代目所長 鈴木創氏だ。

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鈴木氏ともテレビ番組の別々のVTRでたまに共演する。今でも人気なのが、ブログ「CDとレコードを聴いたときの脳波。違いはあるのか? 日テレ『所さんの目がテン!』からのオファーで分かったこと。」で、多くの読者を集めている。

今回も沢山の示唆とご縁を頂いた。感謝。


セルシネ・エイム研究所 和田知浩
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2019年4月 5日 (金)

能力開発法のエッセンスに通じるハナタカ情報。~暗算しながら正座すると足が痺れない?~

 テレビ朝日の番組「日本人の3割しか知らないこと くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」からオファーを頂き、ここ浅草橋のスタジオでインタビューに答えたのが2月24日である。

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インタビューのテーマは二つ。いつもなら脳波測定器を道具に脳波研究家として答えるのだが、今回はいずれも脳波に直接は関係の無い内容だった。

3月28日のオンエアで紹介されたのはその内の一テーマだけだったので、今回はそれに絞って振り返りたいと思う。

先ほど、脳波に直接は関係の無いテーマだったと述べたが、実は大いに関係がある。しかし、「説明が難しくなるから」と、脳波の視点からの解説は現場ディレクターに却下されたのだ。番組で割り当てられるコーナーの持ち時間が短いから仕方ない。

嬉しかったのは、全く脳波に触れない解説をテレビ番組から求められたのは恐らく今回が初めてで、活動の場が少し広がった気がすることだ。

能力開発トレーナーを生業にして三十有余年、私にとって脳波測定及びその解析は、クライアントの能力開発を効果的にサポートするための道具である。

能力開発にイメージトレーニングは欠かせない。このイメージトレーニングを効果的に実践するためには、トレーニング者の脳コンディションを客観的なデータで正確に知る必要がある。

そのときの指標はアルファ(α)波である。アルファ波は単なるリラクセーションの指標ではなく、その電位が強くなればトレーニング者は“落ち着いた意識集中”状態に入っていると評価できる。すなわち、聡明な状態だ。この脳コンディションでのイメージトレーニングが効果的なのである。

この目的で長年培ってきた脳波測定及び解析手法が、異分野からも重宝にして頂き、大学や企業の研究機関からも沢山のオファーを受けてきた。それがテレビ番組からのオファーという形にも波及していたわけだ。

いかん、また前置きが長くなってきた。

閑話休題。

今回のハナタカ情報は、マルモさん投稿の「暗算しながら正座すると足が痺れない」だ。

番組が実施した検証は次のようになった。

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この被験者は、ただ正座したときは11分34秒で痺れが限界に達し、暗算しながら正座したときは20分32秒で、8分58秒伸びた。

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他の被験者も、4分20秒、16分0秒とそれぞれ伸びた。

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今回は脳波測定をしていないので、私はこの検証現場に同席していないことをお断りしておく。

さて、この検証結果に対する私の解説は以下の通りである。

「足の痺れというのは、実は脳で感じるんです。」

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「脳というのは同時に複数のことに注意を向けるというのは非常に苦手なんですね。」

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「ですから、暗算にしっかりと集中していると、足の痺れを感じなくなるんです。」

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当然といえば当然だが、このハナタカ情報とその検証は好評だった。

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伊集院光さんが、このハナタカ情報に面白い例を付け加えた。

「長い落語をやってても全く痺れないのに・・・」

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「頭下げて立とうと思ったら立てないっていうケースが、落語凄いよくあるんです。結構名人の人でも、予想外に長くなっちゃったときとかに、緞帳下げないと降りられなくなっちゃうってことが・・・」

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私も昔は割と長く正座していられた。小学生の頃に通っていた書道とそろばんの塾で正座していた経験による馴れだ。

ところが今は、正座しようとすると尻と踵がすぐにはくっつかない。じわーっと尻を沈めていく感じだ。とても長時間の正座は無理だ

生活様式の変化に合わせて人の身体も馴化するのだ。

ベテラン級の落語家であっても、馴化範囲を超える時間正座していると足は痺れる。しかし、噺に集中しているから痺れを感じない。ところが実際には痺れているから立てないわけである。

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先ほども言ったように、当然といえば当然の理屈なのだが、ここに能力開発のエッセンス(本質的で不可欠な要素)がある。

私が解説したコメントを改めて以下に記そう。

1.「足の痺れというのは、実は脳で感じるんです。」

2.「脳というのは同時に複数のことに注意を向けるというのは非常に苦手なんですね。」

3.「ですから、暗算にしっかりと集中していると、足の痺れを感じなくなるんです。」


コメントのキーワードは次の通りだ。

「脳で感じる」

「複数同時に注意を向けるのは苦手」

「あることに集中すると、他のことは無くなる」


ここで、主語を正確に言い直さなければならないだろう。

複数同時に注意を向けるのが苦手なのは、意識(顕在意識)である。

感覚器官で感受した情報は脳に送られて、無意識(潜在意識)が全て処理している。

すなわち、無意識は膨大な情報を刻々と処理しつつ、一筋の情報だけを意識レベルに上げているということだ。

以上が番組内容の振り返りだ。

ここからは、番組のテーマを超えた能力開発講座である。

アスリートでもビジネスパーソンでも芸術家でも誰でも、ここぞというときにビビってしまって能力を十分に発揮できないことがある。

心臓の鼓動は増し、呼吸は早くなり、身体は硬く縮こまり、意識は激しく動揺している。・・・辛い状況だ。

こんなときに思い出して欲しい。意識は一つのことにしか集中できないということを。

ヨーガの行者や高僧は、任意の一点に意識を繋ぎ留めることの達人だ。

成功する人は、“今此処”に集中して取り組むから成功率が高い。

失敗する人は、気掛かりなことに意識が振り回されてしまう。「こうなりたくない」「ああなりたくない」と、失敗場面をイメージする。

失敗する人は、なりたくないイメージをせっせと描きながら、それに抗うように頑張るから失敗する。まるで柔道の返し技を食らって背中から畳に叩き付けられるように。これを“努力逆転の法則”という。

人の努力は、イメージしたことの実現に働くのだ。

意識をある一点に集中したとき、五感は研ぎ澄まされてピークパフォーマンスを発揮する。そして、集中対象以外の情報は意識に上がってこない。

このように、意識がいわゆるゾーンに入ってピークパフォーマンスとなったとき、前頭前野の脳波はファストα波と極々遅いスローβ波までの帯域が強く出ている。

例えば、睡眠時に騒音が鳴ってもスヤスヤと眠っているときがある。

睡眠時はアルファ波よりもゆっくりの徐波、すなわちシータ波やデルタ波が優勢である。

睡眠時に騒音が鳴って目覚める場合は、徐波ブロッキング(徐波が沈静化すること)が起こっている。

逆に、騒音が鳴ってもスヤスヤと眠り続けている場合は、徐波と共に強いファストα波が平行して出る。すなわち、(脳の)ノイズキャンセリング機能の働きがファストα波の増強として観察できるのだ。

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このことについては、本ブログの「ゾーンに入る鍵を握る脳波、ファストα波とは。そして、ある状態との共通点。幸運人生を生きるために改めて見直すべき潜在意識のPMF(パーソナル・マインド・フィルター)。」で既述しているので参考まで。

5年ほど前に流行った「アナと雪の女王」。その挿入歌「Let It Go~ありのままで~」を没入して歌う女子達が当時マスコミでも度々紹介されたが、テレビ番組からのオファーで、そんな女子の脳波を測ったことがある。

没入して(成りきって)歌うその女性は、見事にファストα波が増強していた。この状態を私は“肯定的高揚感”と名づけた。当時のブログ「“アナと雪の女王”の主題歌「Let It Go~ありのままで~」を聴いたときの“肯定的高揚度”を脳波測定で算出。TBS「あさチャン」からのオファーにて。」で詳しく紹介している。


改めて能力開発のエッセンスをまとめると次のようになる。

意識は、複数のことを同時に抱くことが苦手である。一筋の情報に集中したら、その他の情報は上がってこない。

イメージの下(もと)で取り組んだことが実現する。

ここぞというときにビビったら、その心身のビビリを抑え込もうとし続けない方がいい。努力逆転の法則が働いて益々ビビってしまうからだ。

ビビリの敷居に載り、その上で目的達成に向けて集中するぐらいの方が高いパフォーマンスを発揮できる。せっかくのビビリ・エネルギーは、目的達成のために有効利用するべきだ。そうしていると間もなく落ち着いた集中状態となり、ゾーンに入ることができる。

心身の強すぎる雑緊は、パフォーマンス直前の「軽いストレッチ」と「呼吸法」で解消しておけば良い。これも必要以上にやると、力が抜けすぎて本番でのパフォーマンスが高まらないから注意が必要だ。何事も“過ぎたるは及ばざるがごとし”である。

また、自信がまだ弱いために、ネガティブな方向の意識をどうしてもポジティブへ転換できない場合は、他の注目現象を作って強制的にネガティブから意識を逸らす方法もある。

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例えば、スクワットの途中のような中腰を暫く維持していると、すぐに圧倒的な疲れが太腿に生じる。そうすると、意識はその圧倒的な筋肉疲れに向いて、当初のネガティブから脱することができる。

笑いを堪えるために唇を噛んだ経験があなたもあるかもしれない。これも同じ効果だ。意識は最も強い一つの筋情報しか抱けないのだから。

このように生理現象を使ってネガティブから脱し、次にポジティブへと意識を向けるというステップはグリップ力のある意識転換法である。

今回のハナタカ情報をあなたの能力開発に生かして頂ければ、番組に関わった一人として嬉しい限りである。

なお、拙著「宣言 アファーメーション・バイブル ~言霊の生かし方~」に、更に詳しい自己統御法を紹介している。

オンエアの画像を、弊社ウェブサイト「脳波測定/脳コン解析・・・テレビ番組協力実績」の事例59コーナーに掲載させて頂いた。

感謝。


セルシネ・エイム研究所 和田知浩
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2019年1月13日 (日)

ソニーPlayStationVR対応ゲームソフト「テトリス・エフェクト」をプレーする片桐仁氏の没入感を脳波測定で実証したウェブCM。

昨年11月、ソニー「PlayStationVR」に対応したゲームソフト「テトリス・エフェクト」の発売に合わせて、そのウェブCMが公開された。

ソニー製品のCMを博報堂が手掛けた際に脳波測定をご用命頂くのは二度目である。

今回の件で初めてご相談頂いたのは昨年9月で、「PlayStationVR」で体験するVR(仮想現実/人工現実感。コンピューターで作る人工的な環境で、あたかもそこに自身がいるかのように感じさせる技術)効果を脳波で検証したいとのことだった。

2000年にハーバード大学医学校からレポートが発表され、ゲームソフト「テトリス」を体験したプレイヤー達が感じるその不思議な体験を「テトリス・エフェクト」と呼ぶのだそうだ。

その効果を謳った動画「『TETRIS EFFECT』 アナウンストレーラー | PS4」を案内された。

人間の体験や記憶というのは、時として不思議な感覚をもたらす。ここでいう不思議とは、日常の感覚とは一線を画す希な体験という意味だ。

24年ほど前、音響効果で私も似たような記憶想起体験をしたことがある。動画「BFS-バイノーラル7.5」の下に掲載した「説明」のとおりだ。

「PlayStationVR」対応「テトリス・エフェクト」は、一流のクリエーターが最先端の音響/CG(コンピューターグラフィックス)技術を駆使して制作したものであるから、その圧倒的な不思議体験は想像に難くない。

今回発売の「テトリス・エフェクト」は、次のような特長があるとのこと。

1.トリップ感のある映像効果
2.ゲームの展開によって変化するBGM
3.プレーヤーの操作に連動するサウンドエフェクト
4.時間とブロックの落下を止められる新システム「ZONE」

ネット上に先行告知されていた動画や資料を拝見すると、上の特長から、プレイヤーに次のような体感を生じさせることがあるようだった。

1.心地良い
2.リラックス
3.意識によるノイズキャンセリング
4.高揚感、ハイパフォーマンス
5.聡明で落ち着いた意識集中
6.トリップ(幻覚)やゾーン(好集中)などの変性意識状態
7.没入感
8.エクスタシー
9.羞恥心や焦燥感の消失
10.癒し

10月4日に赤坂の博報堂を訪ねて、CM制作チームの皆さんに脳波解説をレクチャーした後、上のような体感がプレイヤーに生じた場合のそれぞれの脳波パターンを紹介した。その脳波パターンが観察できれば、脳波の見地からも上のような体感を実証できるというわけだ。

そして、17日には博報堂のチームと共に品川のソニー・インタラクティブエンタテインメントを訪問し、実際に「PlayStationVR」対応「テトリス・エフェクト」を体験するチームメンバーの脳波を測定した。

私も「テトリス・エフェクト」をプレーさせて頂いたが、「PlayStation」はおろか、任天堂の「ファミコン」さえ遊んだことがない私には操作勘が掴めなかった。

高校生(38年前)の頃は教室で任天堂の「ゲーム&ウォッチ」に興じたし、専門学校生の頃は富士通のPC「FM-77」対応の「ウットイ」に熱中したものだ。あまりにも熱中したためか、その直後に発売されて大ヒットした任天堂「スーパーマリオブラザーズ」は、友達がやっているのを見ていても自分でプレーしたいとは思わなかった。

閑話休題

結局、「テトリス・エフェクト」の操作は他のメンバーに任せて、私はVRヘッドセットを装着したままその映像と音響を受け身で体感するに止まった。

この体験は、33年前のつくば科学万博パナソニック・パビリオンでの3D体験を彷彿とさせた。その時の映像は、シャボン玉があたかも目の前に迫ってくるものや、グライダーで飛んでいる視点の映像などで、私の心に強いインパクトを残していた。

当時は、片方に赤、もう片方に緑のフィルムが張られたメガネを掛けて、映画館のようなスクリーンに映される実写映像を見るものだった。

またまた、閑話休題

結局この日の脳波測定では良い結果が得られなかった。「テトリス・エフェクト」のVR効果が肯定できなかったというよりも、そもそも脳波測定自体に心許なさがあったのだ。

今回のCM制作は、脳波測定もガチンコ(真剣勝負)である。カメラが回っている中で被験者のタレントさんが「テトリス・エフェクト」をプレーし、脳波測定も一発勝負だ!

23日の撮影まで中5日、考えられる様々なアクシデントにも即座に対応できるように準備した。何しろ、VRヘッドセットという電気製品を頭に装着した状態での脳波測定だからノイズの影響が懸念される。

また、一般視聴者に分かり易い表示の脳波測定器と、細かな変化も見落とさないための脳波測定器の2機種を同時に利用するための二股センサーコードも用意した。

準備万端整えて撮影当日を迎えた。被験者は、個性派俳優の片桐仁氏である。

以下のグラフは、背面グレーのグラフが片桐仁氏のこの日の基本脳波だ。そして、手前のカラーの棒グラフが「テトリス・エフェクト」プレー後の脳波である。

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セルシネ・エイム研究所 和田知浩

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2018年5月 3日 (木)

コーヒーに含まれるカフェインとポリフェノールの効果を上手に利用する方法。それは、いつ飲むか!? 毎日放送「林先生が驚く初耳学!」からのオファーで若狭勝氏の入眠脳波を測定して感じたこと。

「コーヒーを飲むと快眠が得られる!」と聞いて、あなたはどのように思うだろうか?

私が初めてこの説を聞いたのは2013年の5月だから、丁度5年前だ。

テレビの情報番組からオファーを頂き、カフェインの結晶なるものを舐めた被験者の入眠脳波を測定した。

ディレクターから「舐めてみますか?」と薦められて、私も極々少量(直径2,3ミリ程の粒)を舐めてみた。量が過ぎると危険なのだそうだ。専門家もロケ会場に呼ばれていた。

味はしないし、何の変化も無いだろうと私は高を括っていた。ところが程なくして、胸のあたりの違和感に気づいた。緊張したときに感じる胸の“スースー感”と言ったらいいだろうか?

量を間違えると確かに大変なことになりそうだと感じた。

実験の方は残念ながら入眠効果を脳波測定で見いだすことができず、このロケは没となった。

今回、毎日放送「林先生が驚く初耳学!」からオファーを頂いた入眠脳波測定は、普段あまりコーヒーを飲む習慣の無い若狭勝氏が、昼間に3杯程度飲むのを一週間続けた後に実施された。

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脳波センサーは、安らかな入眠を妨げない弊社特製の「エンフレック」 を用いた。

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脳波センサーの装着を終えると、廊下を挟んで向かい側の部屋に移り、脳波解析モニターと若狭氏を映すモニターを注視した。

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専門家によると、コーヒーに含まれる成分はカフェインよりもポリフェノールの方が多く、このポリフェノールに寝付きを良くする効果が期待できるのだそうだ。

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成分比率の他に、効果が現れる時間にも差があるのかもしれない。

今回の実験の味噌は、コーヒーを昼間に飲んだということだ。

昼間の活動がエネルギッシュとなり、それが入眠を誘った・・・。

若狭氏によると、「30分ぐらい眠りにつけなかったのが、最近は眠りやすくなったように感じる」とのことだった。

いつ飲むか? 今でしょ!

とはいうものの、寝る直前ではなさそうだ。正解を求めるために、もう少し詳しい実験をしたいところだ。

今回のロケとオンエアも、楽しい体験をさせて頂いた。感謝。

セルシネ・エイム研究所 和田知浩

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2018年2月16日 (金)

睡眠負債を改善する食べ物。TBSの番組「ジョブチューン」からのオファーで脳波測定した結果。

今月10日にTBSの番組「ジョブチューン」で私が脳波測定協力した内容が放送されたので振り返る。

テーマは、「睡眠負債を軽減する食べ物とは?」だった。

「睡眠改善に効く食材」で思い出すのは、一昨年の12月に放送されたテレビ朝日の「日本人の3割しか知らないこと くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」からのオファーで入眠脳波を測定した件が思い出される。

玉ネギの入眠効果には、脳波測定した私自身も驚いた。だから、個人セッションや講演で「なかなか寝付けない」という人がいたら、玉ネギ効果をよく紹介する。ただ、部屋が玉ネギ臭くなることの妥協は必要だ。

もっと古いところでは、7年前のテレビ朝日「中居正広の怪しい噂の集まる図書館」からのオファーで、寝つきの良くなる一番の飲み物は何かを、ホットミルクやココア、ジャスミンティーなど6種類から検証した。

被験者は、Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔氏と玉森裕太氏の二人だった。被験者が被験者なだけに大きな反響があった。このときの模様は、「そびえ立つ成功の下にある“盤石”を見た思い。テレビ番組でキスマイの脳波を測定して・・・。」「12月にオンエアされた3本のテレビ番組を振り返る。」で紹介した。

さて、今回はどうだったか?

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実験ロケは、1月15日から21日までの一週間に渡って実施された。

毎夕TBSテレビに出向き、オールスター感謝祭でお馴染みの「心臓破りの坂」からロケバスに乗って被験者宅を訪問し、毎朝ここに戻ってきた。

被験者宅は東京近郊だが、あるときはアクアラインで東京湾をくぐり、またあるときは東名高速道路を走ったりする距離感だった。

睡眠負債を軽減するという食べ物を食さずに寝た日と、食してから寝た日の睡眠脳波を測定し、その測定データから「入眠に要する時間」と「眠りの深さ」を割り出した。

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脳波測定による入眠判定の方法は、本ブログ「HTB(北海道テレビ放送)の新番組『夜のお楽しみ寝落ちちゃん』で開催された『全日本寝落ち選手権 男子個人』in札幌ドームで、タレントさん達の脳波を測定し睡眠判定。」で紹介している。


このときの生放送動画「10.2OA『全日本寝落ち選手権完全版』」をHTBがYouTubeにアップされている。入眠判定について私が解説したシーンは、5分29秒からだ。


睡眠の質を判定するもう一つの指標「眠りの深さ」は、ある一定時間におけるδ波積算電位を算出して判定した。


判定結果はこの通りだ。

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全員の入眠に要した時間が短くなり、かつ深くなった。


右画面の脳波分布グラフは、δ波からθ波の帯域の、ある時間を番組がピックアップされたものだ。グラフ左の2列がδ波で、青→黄→赤になるほど電位が高い、すなわち深い睡眠であることを示す。


今回用いた脳波解析PCソフト「パルラックスF」の仕様上、グラフのδ波は3.0Hzと3.5Hzの2列だが、テキストで保存されている測定データから2.5Hzの電位を取得することが可能なので、計3本のδ波帯域の電位を積算し合計した。


熟睡を判定するからには2.5Hzよりも低い周波数のδ波を見たいのだが、「パルラックスF」では残念ながら不可能なのである。


睡眠負債をこんなに改善する効果がある食べ物は何だったのか・・・。答えは、「キムチ」である。

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キムチの快眠効果 其の①
植物性乳酸菌によりGABA(γーアミノ酪酸)が生産される。GABAは、脳の興奮を静め、気持ちをリラックスさせ、血圧を下げ、ストレス時の免疫力低下を抑える働きもある。


キムチの快眠効果 其の②
辛味成分であるカプサイシンによる体温上昇。その後体温が下がるにつれて入眠する。お風呂で温まってから就寝すると入眠しやすくなるのと同じ理屈である。


其の①の効果を得たいならば、キャベツや白菜などの漬物でも良い。


この30年、身体あるいは精神に効くとされる色んなものを脳波測定の立場で検証してきた。それで言えることは、どんなに良いものでも「過ぎたるは及ばざるがごとし」なのである。適切に間をおいた摂取や使用がいい。


6年前にGABAの研究者から脳波測定の依頼を頂いた際にも、この「間をおいた摂取がいい」は意見が一致している。


今回の一週間に渡る終夜睡眠脳波の実験では、もっと別の貴重なデータがあった。番組及び被験者から了解を頂いていないので本稿に紹介することは控えるが、人間の素晴らしい生理機能をハッキリと脳波で観察することができた。


ヒントは、騒音遮断機能である。


いつもいうことだが、テレビ番組からのオファーで脳波測定をする場合、普段の研究では得にくい宝が沢山キラキラと落ちている。・・・感謝。



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セルシネ・エイム研究所 和田知浩

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2017年12月30日 (土)

HTB(北海道テレビ放送)の番組「夜のお楽しみ寝落ちちゃん」~第2回 全日本寝落ち選手権~で、脳波測定による入眠判定。

今月18日(月)24時15分から、HTB(北海道テレビ放送)の番組「夜のお楽しみ寝落ちちゃん」による「第2回 全日本寝落ち選手権」が生放送で開催された。

10月に札幌ドームで開催された第1回同様に、脳波測定による寝落ち(入眠)判定役を仰せつかった。今回の会場は、真駒内セキスイハイムアイスアリーナ附属体育館だ。

今回もHTBから番組の録画を提供頂いたので、さっそく振り返ってみたい。画像のピックアップは、既に弊社ウェブサイト「テレビ番組協力実績紹介」ページに掲載している。

今回も寝落ちできた選手はいなかったのだが、White Explosionの山田恭平選手があと一歩のまどろみ状態となり目を見張った。すなわち、α波の断続である。競技がスタートして約10分が経ったときだ。

寝落ち判定のポイントは、前回の生放送で解説した。HTBがOA動画をYouTubeに「10.2OA『全日本寝落ち選手権完全版』」(該当の5分29秒から再生されます)のタイトルでアップしてくれている。

山田選手がまどろみ状態に入ったことをディレクターに伝えた。すぐに、中継車で指揮を執っているプロデューサーに伝えられた(たぶん)。回り回ってMCの谷口直樹アナウンサーから「脳波どうですかー?」と振られた。

このように、α波優勢が途切れはじめた。あわせて、β波がほぼ真っ黒に沈静化すること、θ波からδ波が優勢になること等が表れると寝落ちである。

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OA画像では色スケールが分かり難いので、実際の測定グラフを紹介しよう。

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この脳波分布グラフの縦軸(経過時間)は3分しか無いので、α波優勢の持続が劇的に途切れはじめたとは伝わりにくいだろう。

そこで、経過時間を遡って、画面を切り貼りして作ったのがこの分布グラフである。

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長く続いていたα波優勢が断続的となり、20Hz付近のβ波も沈静化したのが分かる。明らかに寝落ち寸前である。が、この後すぐに妨害が発動され、惜しくも寝落ちには至らなかった。

それにしても山田選手のα波には惚れぼれする。素晴らしく“落ち着いた精神集中”、すなわち聡明な脳コンディションである。

競技の途中で、THE BOYS&GIRLSのドラマーのカネコトモヤス選手の脳波が止まった。測定データを保存して改めて測定を開始すると問題なく作動した。

何が原因だろう? 爆音が脳波解析システムに電気的ショックを与えたのか? 配線上の問題で電磁波が悪さをしたのか? 当初は????だったのだが、後で冷静になって考えると疑わしいシーンが思い当たっていた。

生放送が録画されたBlu-ray映像と脳波測定データを同期して再生すると、そのシーンがバッチリ映っていた。アヒルが脳波測定器の「停止ボタン」を踏んだのだ。“寝落ち妨害”ならぬ“測定妨害”だ。リハーサルでこのリスクになぜ思い至らなかったのか・・・、反省した。

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番組が始まって31分25秒だから、競技が始まって21分過ぎである。

今回はもう一つの問題も起こった。脳波センサー外れである。カチューシャタイプなので、選手が横向きになると電極が額から浮いてしまうことがあるのだ。

これを防ぐには、万能脳波センサー「エンフレック」を用いるのが有用である。ただし、装着に一人5分ほど掛かるので、第1回のように本番中の選手入場後に装着するのは時間的に無理である。しかし今回は、本番前にセンサーを装着したので、「エンフレック」でも良かったかもしれない。

札幌ドームで開催された第1回に比べると、少々やり残し感があった。しかし、今回のOA動画を繰り返し見ていると、第1回に負けず劣らず楽しいじゃないかと思い始めた。

生放送中に私が最も静かに興奮したのは、上に紹介した山田選手が寝落ち寸前になったときだ。その次は、コロネケンが寝落ち妨害としてコントを披露したときの山本貴之(すずらん)選手の劇的変化である。山本選手は札幌よしもとでコロネケンの先輩にあたるそうだ。

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コロネケンが登場してすぐに、山本選手の脳波はβ波が優勢となった。もう寝るどころの話しでは無い。苛々そわそわと思考がグルグル回転している。可愛いが故の気掛かりなのかもしれない。

この劇的変化を、前にいるディレクターに伝えようとした。しかしディレクターはカンペを書いているのか気づかない。大きな声を出してコントの邪魔をしてはいけないと思い、かすれた声とジェスチャーでアピールした。

それに谷口アナと江田由紀浩さん(イレブンナイン)が気づいてくれ、「凄い、凄い・・・」とざわついた。

ほどなくディレクターにも伝えることができ、コロネケンのコントが終わった後に解説した。このように、山本選手だけが強いβ波優勢になっている。山本選手の眉間にしわが寄っていたので多分に筋電ノイズも含まれているが、明らかにβモードだ。

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以上の寝落ち妨害の他、第1回同様に素晴らしいヘビメタを演奏したMETAL SCREAM、今回華やかさを加えてくれたセクシーダンス集団Party Dollsなど見所満載だ。(あれっ、番組広報担当みたいになってる?)

もしかすると、第1回同様に番組HPで観られるようになるかもしれない。

今回も楽しかった、ありがとう。

今、12月30日も終わろうとしている。今年も残すところ1日となった。素敵な行く年来る年をお過ごしください。

セルシネ・エイム研究所 和田知浩

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2017年11月 4日 (土)

黒船特派員ジョナサン・シガー氏との動物癒し効果検証の珍ロケ。TOKYO MX「5時に夢中!」からのオファーで実施した脳波測定が強制終了。

TOKYO MX(東京メトロポリタンテレビジョン株式会社)の番組「5時に夢中!」から脳波測定/脳コン解析サービスのオファーを頂いた。

同局からは、4年前に番組「リスアニ!TV」で寿美菜子さん(歌手・声優)のプリティー・フィーバー度を脳波測定で判定して以来だ。当時の模様は、ブログ「声優/歌手の寿美菜子さんのプリティフィーバー度を脳波で判定。TOKYO MX「リスアニ!TV」からのオファーにて。」に投稿している。

今回は、「動物と触れあうとオキシトシンが出て癒やされる」という夕刊フジの記事を追試したいとのことだった。

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脳波で神経伝達物質の分泌量を測ることは出来ないが、癒やされ/オープンマインドとなった脳ではスローα波が強く出るので、それを推し量ることが出来る。

各脳波の特徴を正確に記述しようとするとどうしても長くなるので、テレビ番組にはこのように端的な表現で説明することにしている。
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この脳波グラフは、新型脳波測定器「アルファテック7」の専用脳波解析PCソフト「マインドセンサー7」のものだ。

発売早々の7月に仕入れたのだが、四ヶ月経った今も測定精度が安定しないために、弊社サービスのラインナップには加えられないでいる。この間に「マインドセンサー7」とセンサーベルトの改良がメーカーによって施されたのだが、それでもまだ納得できない。

しかし、この新型脳波測定器がやっていること、やろうとしていることは凄い。不具合を手なずける方法に目星が付いてきたので、今回のロケで使うことにした。テレビ初お披露目である。

台風22号の強風がまだ残る10月30日(月)、千葉県の東京動物専門学校でロケは行われた。

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被験者は、黒船特派員ジョナサン・シガー氏だ。この後、ジョナサン氏の体を張ったロケが展開される。“癒し”がテーマなのに・・・

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まず、ジョナサン氏の通常の脳波を測定した。ツイッターでもつぶやいたが、こんなに近くで、こんなに綺麗で透き通った青い目を見たのは初めてだった。

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そして、順番に各動物で脳波測定をしていった。犬ではさすがに素晴らしい癒し効果が出た。

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犬といい勝負になるだろうと予想していた猫では、測定結果が奮わなかった。ジョナサン氏が白状した。「僕、猫アレルギーなんですよ」と。

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続いては兎。何故だかまた癒やし数値が上がらない。するとジョナサン氏からまた衝撃の言葉が発せられた。

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過去の辛い体験は、当然“癒し効果”にもマイナスの影響を与える。普段は兎に接することも滅多にないだろうから、トラウマがそのまま残っており脳波に反映したのだ。もちろん、兎との適切な触れあいを繰り返すことで、この種のトラウマは解消していくことも出来る。この方法を暴露療法という。

それにしても、“癒し効果”の高得点が期待された猫と兎に対して、ジョナサン氏にこんなマイナス要因が隠されていたとは・・・。唖然とした反面、その反応を脳波測定で捕らえることが出来たことに嬉しさを感じた。

ペリカンは、くちばしをこっちに向けられると“先端恐怖症”のような感覚で怖かった。くちばしから喉に掛けての薄い膜は、ジョナサン氏曰く、「お餅のように柔らかく伸びて気持ちいい」のだそうだ。

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アザラシは・・・、やはり怖そうだ。カメラの前だからこそノルアドレナリンが出て何とかやり遂げた。

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そして、結果的に最後の検証となったアルパカ。基本的には温厚な動物だが、嫌なことをされると唾を吐きかけるのだそうだ。

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その通り、唾吐きの連発をくらい、私は思わず悲鳴を上げながら檻の外に駆け出た。その私を追いかけてアルパカも檻の外へ。

それを見ていた向かい側の檻の中で子馬が私を見て笑っていた。フレーメンかもしれないが、「やーい」と笑われているように私には感じられた。アイコンタクトして、その子馬と一頻り会話を交わした。可愛かったー。

ジョナサン氏もアルパカと心を通わせた。

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そのとき事件は起きた。

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敢えなく脳波測定による“癒し効果”検証は終了となった。

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アルファテック7のミニUSBコネクタに負担を掛けすぎた。緩衝仕掛けを施すべきだった。私の失態である。

この後も様々な動物たちが予定されていたのだが、ここで強制終了となってしまった。

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今回は、単純にスローα波の平均電位だけで“癒やされ効果”の順位づけをした。アルパカは、ジョナサン氏の体感値である。

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この日のコメンテーター二人はとても個性的で、私と同じ1964年生まれだった。'64年組、いいね!

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感謝。


セルシネ・エイム研究所 和田知浩

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2017年10月27日 (金)

謂われや時代背景を知ることで、“怖い絵”がさらに怖くなるのか? フジテレビ「とくダネ!」からのオファーで脳波測定して分かったこと。

驚いた! 本当に驚いた。そして、嬉しかった。これ程のβ波の出方は、テレビ番組ロケでは7年前の格闘家・武蔵さんの脳波測定で見て以来のことだった。

武蔵さんの脳波については、当時、本ブログに投稿した「フジテレビ『激★王』の脳波測定で武蔵さんが教えてくれたこと。」 で紹介している。気力と体力がみなぎっているからこその為せるわざであった。そして、その危惧についても述べた。

さて、今回は・・・

今月10日、フジテレビ「とくダネ!」から電話が入った。

上野の森美術館で展示されている「怖い絵」について、何の前知識も無く鑑賞した場合と、謂われや時代背景の解説を聞いた上で鑑賞した場合とでは、後者の方が怖さが増すとの説があり、その真偽を脳波測定で確かめることは可能か? との相談だった。

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怖さなどの情動処理は、脳の奥深くにある扁桃体が担っているとされる。ダイポールセンサーでその脳波を探ることは可能かもしれないが、そのシステムを構築する術が私には無い。

ただ、情動が一定以上の強さなら、それを司る前頭前野にも当然反応が現れる。この脳波を捉えることで、心的動揺度を測ることは可能である。そのように回答した。

とは言ったものの、説を肯定する結果となる確信は持てなかった。それは、「怖い絵」なるものがどんなものなのか、そして、どんな解説がされるのかの情報を持ち合わせていなかったからだ。

もしかすると、解説の無い方が想像をかき立てて“怖さ倍増”となるのではないか、或いは逆に、解説を聞くとパレイドリアが発現して“怖さ倍増”となるかも、などと見当違いだった可能性に思いを巡らしていた。

ロケは15日(日)にブッキングされた。

このイベントは盛況で、入場まで50分待ちなど連日長蛇の列だそうだ。よって、撮影は閉館後に行われた。

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被験者には予備知識無しで“怖い絵”を鑑賞してもらい、その後、その絵の解説を聞いてもらってから改めて同じ絵を鑑賞してもらう。

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解説の声は吉田羊さんだ。現場では聞けなかったが、OAで聞くととてもいい感じである。

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私は、荘口プレゼンターと共に隣室で脳波を観察した。

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そして、一組目の被験者からいきなり驚きの結果が出た。

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駄目だ。偏った期待があったり、平静を保てない観察者は科学者として失格である・・・。

ここまでの違いが出るとは予想だにしていなかった。解説を聞いた後の赤が優勢率100%になったのだ。

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OAでは紹介されなかったが、折れ線グラフはこのようになっていた。1分間測定した中の37秒時点のグラフである。折れ線グラフは、18秒から37秒までの20秒間を表示している。このように、ピンクが飛び抜けて高く推移した。(解析ソフトのデフォルトでは色が淡いので、クッキリした色に調整し、脳波も2種類に絞った上図タイプも番組に提供した)

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解説を聞いたか聞かないかで、脳波がここまで変化したのには本当に驚いた。もちろん、脳波を測定しているときは無音にした。

脳波を観察しているときに、荘口さんが横でおっしゃった。「人生経験を積んだ人の方が、より反応するのかもしれませんね」。確かにそのようだと私も感じた。

結局、説を肯定する反応を示した被験者は、8名中5名だった。

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脳波測定結果から「心の動揺度」を算出してグラフにするとこうなった。既述の通り、5名の動揺度が増している。

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被験者2は、解説を聞いた後の鑑賞でどこまで心的動揺度が増したのか? それを示すために縦軸を縮小したのがこのグラフだ。

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実験手順のリハーサルが十分でなかったため、二組目までの被験者4名は少々測定データが荒れた。その辺りを改善して再検証すると、もしかすると全員が肯定的結果になるかもしれないとまで思わせた。

また、解説を聞くことで被験者2にこれ程の心的動揺があった理由を探ることで、この「怖い絵」展の“怖い効果”をさらにブラッシュアップすることが出来るかもしれないとも思った。この被験者は、「・・・(解説を聞いたことで)感情移入して、悲しくなっちゃった・・・」と、うっすら涙を浮かべながらインタビューに答えていた。

実験で使われた絵のタイトルは、「レディ・ジェーン・グレイの処刑」。

怖い絵展の監修者は中野京子氏である。

今回も、貴重な脳波データを得ることが出来た。

感謝。

セルシネ・エイム研究所 和田知浩

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2017年10月11日 (水)

HTB(北海道テレビ放送)の新番組「夜のお楽しみ寝落ちちゃん」で開催された『全日本寝落ち選手権 男子個人』in札幌ドームで、タレントさん達の脳波を測定し睡眠判定。

今月2日深夜24時15分から、HTB(北海道テレビ放送)の新番組「夜のお楽しみ寝落ちちゃん」による『全日本寝落ち選手権 男子個人』が生放送&同時ネット配信で開催された。初回60分拡大で、競う場は「札幌ドーム」だ。

生放送当日の13時07分、札幌駅に到着した。迎えに来てくれたディレクターに「ラーメンを食べてから向かいますか?」と訊かれたが、脳波解析システムのセットアップと動作確認が気になっていたので、まず同局へ行きたいと告げた。

HTBへ向かう車中で、来年同局が移転を予定している建設中のビルを教えてもらった。同局は、「水曜どうでしょう」という番組で大泉洋さんがブレークして全国区になる切っ掛けを作っている。今回お呼び頂いた番組も、既成概念に囚われない番組作りを目指しているのだそうだ。

局に到着するとさっそく脳波解析システムのセットアップと動作確認をした。その後、プロデューサーから台本が渡され、中継進行の説明を受けた。

オープニングで企画説明が5分間あり、次に、入眠判定に使う脳波の見方説明が3分とのこと。この3分間で私が紹介され、私から脳波での判定方法を視聴者に説明するのだ。わりと時間を割いてもらっていて、少し緊張感を覚えた。

札幌ドーム入りの20時まで時間があるので、私はホテルにチェックインして待機した。

今回の寝落ち判定では、脳波の分布グラフを用いる。弊社ウェブサイトの「終夜睡眠脳波の分布グラフ例」ページを番組スタッフには事前に案内していたが、当日の打ち合わせでもプリントアウトしたものを念のため準備していた。プロデューサーから、このプリントを利用して本番でも説明して欲しいとのリクエストを受けた。

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ホテルの部屋で一人、このグラフを用いての説明方法を考えた。

脳波の3Hzから30Hzを測定するということを説明。

δ波、θ波、α波、β波の帯域幅を説明。

時間は上から下に流れていくということを説明。

色スケールが示す脳波電位を説明。

そして、寝落ち判定の3つのポイントを説明する。

ポイント1.α波の優勢(αモード)が消えること。

ポイント2.δ波が優勢(δモード)になること。

ポイント3.β波の電位がほぼゼロになること。

以上を要点に説明することとし、練習した。

満を持して札幌ドームに向かった。

関係者出入り口から入り、番組スタッフに案内されてグランドに出た。人工芝の緑が綺麗だ。マウンド付近からスタンドを見回すと軽い目まいを感じた。高校の途中で挫折するまで野球を続け、社会人になってからもたまーに野球をやってきた私だが、塁や守備位置の方向感覚が麻痺するような感じだった。

局から持ち込まれた脳波解析システムがグランドにセッティングされている作業に私も加わり、準備万端整えた。

用意して頂いた弁当で腹ごしらえした後、リハーサルが始まった。

私の番では、ホテルで練習した感じでやってみた。

すると・・・。長いのだそうだ。もう少しシェープしてお願いしますと言われた。番組制作ではよくあることだ。

前説を削り、寝落ち判定のポイントも「α波優勢の途切れ」だけに絞ることにした。

ただ、脳波グラフの見方、そして寝落ちポイントをしっかりと伝えないと、結局視聴者には分かりづらくなる(かといって全部説明していると飽きられるというジレンマだ)。少しの不満と不安を抱いている私を察してか、五十幡裕介リポーター(HTBアナウンサー)が声を掛けてくれた。

「説明の足りない部分はリポートの中で補いましょう」と。(そして、生放送でそれを実際にやってくれた)

その後もリハーサルが続いた。通しリハーサルのはずだがぐだぐだである(と素人には見える)。「まもなく生放送なのに大丈夫?」 傍観者的立場の私も大分心配になってきた。

自分が脳波解説する部分の不安に番組進行全体の心配も加わり、ひさーしぶりの生放送を直前にした私の気分は少々“意気消沈”気味だった。

いよいよ生放送のスタートである。脳波をモニターするPCがずらっと並べられたテーブルの奥下にオンエアモニターがある。そこにふと視線を落とすと・・・、偶然にも矢沢の永ちゃんが何かを言う姿が映っていた。

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たぶんゲームのCMだったと思うが、私の意識にはクルマのCMの方が思い出された。

「やっちゃえ・・・」

私の人生は、永ちゃんの歌で作られ、永ちゃんの歌で彩られてきたと言っても過言ではない。

「はい、私やっちゃいます!」

受動的なアファーメーションの喚起である。

(アファーメーションについては、拙著「宣言 アファーメーション・バイブル ~言霊の生かし方~」紹介ページで詳しく解説している)

その後の展開は生放送された通りである。

実況の谷口直樹氏(HTBアナウンサー)の「見るだけではなく、皆さんに参加して頂こうという・・・“実験バラエティ”です」の宣言で番組はスタートした。


後日、OA動画を確認してビックリした。

最初の脳波解説のコーナーが、台本通りの3分ピッタリだったのだ。

スタッフが実際に布団に入り、その脳波を観察した。素晴らしいαモード(α波優勢)が続いていた。この緊迫の場面でαモードを保てているのは本当に素晴らしい。本ブログでも度々解説してきたように、α波とは単なるリラックスではなく、“落ち着いた意識集中”である。私が、強いαモードの状態を達人集中と呼ぶ所以である。

プリントした脳波の分布グラフを使っての解説では、前述した通り私は「α波優勢の途切れ」のポイントだけを話した。続けて五十幡アナウンサーがβ波の指標も振ってくれたので、それに答える形で2つ目のポイントも言及できた。

五十幡アナウンサーの一連の相槌と振りが小気味よく、私はとても話しやすかった。横で指示を出していたディレクターも、私達の掛け合いを褒めて下さった。その上、ドンピシャの3分だったのである。これには心底感心した。

撤収が完了し、殺風景となったグランドを記念に撮影していると、「撮りましょうか?」と番組スタッフが声を掛けてくれた。

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いつものように、OA画像をテレビ番組協力実績紹介ページ に掲載させて頂いたが、今回は局がYouTubeにOA動画を「10.2OA『全日本寝落ち選手権完全版』」 のタイトルで丸々アップされている。OA後の選手インタビュー付だ。

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これまたいつも言うことだが、テレビ番組での脳波測定は、研究室では得られない宝が落ちている。他の脳波専門家から見たら「バカバカしい」「無理だ」「ノイズだらけじゃないか」と一笑に付してしまうような現場でも、多くの、そして様々な役割の番組制作スタッフが一致団結して取り組むことで、脳波分野の“未知”も一つひとつ“既知”になってきているのである。

そして、それを次の現場に生かしていく・・・

睡眠脳波を生波形で観察している研究者には、今回用いたスペクトル分布グラフに単純化した判定方法は新鮮だったろう。

楽しかったー、ありがとう。



セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/

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