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2017年5月 9日 (火)

セルシネの脳波測定サービス、“脳コン解析”への30年の軌跡。そして、これからの挑戦。

早いもので、私が脳波測定を始めて30年が過ぎた。

私の仕事は、様々な分野で頑張っている人達の能力開発をお手伝いすることだ。セルシネのトータルセッション

能力開発は、イメージトレーニングが効果的だが、その効果にはぶれがある。なぜなら、それを実践する本人の脳コンディションに左右されるからだ。

的確なトレーニングを指導するためには、本人の脳コンディションを客観的かつ正確に知る必要がある。そのために、脳波を測定する。

10年ほど前からは、ニューロマーケティング(商品に対する消費者の印象を脳の反応から直接分析し、販売に繋げようとする取り組み)や従業員のメンタルヘルスの分野でもご用命を頂くようになってきている。

ドイツの神経科学者/精神科医のハンス・ベルガーが人の脳波を初めて計測したのが1924年と言われるから、人類としては93年が経ったことになる。

今でもそうだが、1ボルトの百万分の1という微弱な電位の計測は、相対的に巨大なノイズとの戦いである。ベルガーが脳波の研究を発表したときには、そんな脳からの信号があることなど、とても信じてもらえなかったそうである。

1935年には日本でも脳波計が試作されはじめ、1951年には国産第1号の臨床用脳波計「木製号」が製作された。この写真は、千葉県の医科器械資料館に展示されていた「木製号」と一緒に記念撮影した2008年当時のものである。
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私は21歳のときに脳波測定器「クラウス1000PF」を購入した。この測定器だけなら20万円ほどで購入できた時代だ。セットされていた教材も含めると約70万円した。
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脳波の中で10Hz前後のα波だけに絞った測定器で、センサーはおでこの左(Fp1)か右(Fp2)の1箇所だけに当てる仕様だ。いわゆるバイオフィードバック装置で、最近はニューロフィードバックとも言われるマシーンだ。

α波の強さを音のトーンやインジケーターで表示されるので、徐々にα波の出し方を体得できるというものだ。但し、言うは易く行うは難しで、相応の集中的トレーニングを要する。

左側には自己啓発の内容が録音されたカセットテープを入れ、スイッチをONにすると、α波が設定以上の強さで出たときにだけ再生されるという機能があった。すなわち、脳が学習効率の良いときにだけ音声を再生する訳だ。

これを購入した数ヶ月後には、この会社の門を叩いた。株式会社エス・エス・アイ SSI脳力活性研究所である。

入社すると、次期モデルの脳波測定器「クラウス2000PF」が丁度発売されるところだった。私の最初の仕事は、この「クラウス2000PF」のメンテナンス技術を習得するために、製造メーカーである日本通信機株式会社に通うことだった。

「クラウス2000PF」は、「クラウス1000PF」の脳波(α波)フィードバックに加え、皮膚の温度と電気抵抗、そして脈拍数の計4つの指標があった。様々な生理指標を用いて、自律神経をも統御する能力開発を目指したものだ。

「クラウス2000PF」のメンテナンス教育期間を終え、一人技術部としてSSI社で色々と使用試験をしているときに、それこそ椅子からひっくり返るほどのビックリ体験をした。

脳波センサーを頭に巻き、脳波センサーのプラグを別の指標のジャックに順番に差し込んでいるときだ。プラグを差し込んだ瞬間にもの凄い衝撃が頭を直撃した。その電気ショックで頭が後ろに“ドンッ”と倒され、椅子から転げ落ちそうになったほどだ。

メーカーの営業担当者に伝えると、その表情と顔色が一気に変わった。まだPL法(製造物責任法。1994年成立及び施行)がなかった時代だが、ユーザーに起こったら大変な事態であることに変わりはない。それこそ命にかかわる事件となる。

脳波センサーを他のジャックに誤挿入しない加工がすぐに施され、既に購入しているユーザーには善後策がとられた。

次に販売された「クラウス3000PF」では、α波の帯域を3つに分けて、α1はスローα波、α2はミッドα波、α3はファストα波と呼ばれた。さらに、β波とθ波も測定できるようになった。

このように様々な周波数を細かく分けて測定しながら被験者の精神状態を観ることで、経験則的にその特徴が分かってきた。また、専用の脳波解析PCソフト「パルラックス」で細かく分析し、そのデータも保存できた。

経験則的な各脳波の特徴は、脳波関連ポータルサイト「ノウハダス」の「脳波の種類」コーナーに掲載している。

このような脳波解析システムをSSI社では数百人/月のオーダーで販売していたので、ユーザーサークルには沢山の測定データが集まった。

「脳波の種類」コーナーに掲載しているように、脳波の優勢周波数(一番強く出ている周波数の脳波)によって、被験者の精神状態が分かる。
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さらに、脳波のバランス(各々の周波数の含有率)によっても被験者の状態を推察できるようになった。その研究成果を形にしたのが、1999年に発売された「クラウス5000C-PF」とそのPC解析ソフト「パルラックス2」である。
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脳波の各周波数のバランスから脳コンディションを導き出す計算式は以下の通りである。

◆分散緊張=β
◆リラックス=α1+θ/2
◆集中=α2+α3/2
◆眠気=θ

表示の順番は、周波数に合わせて「分散緊張」「集中」「リラックス」「眠気」とすべきなのだが・・・

評価式の詳細は、「パルラックス2」の後継モデル「パルラックス・ライト」紹介ページに掲載している。

現在は、2012年に発売された脳波解析PCソフト「パルラックス・プロ」によって、さらに細かく脳波のバランスを観察でき、そのバランスから被験者の脳コンディションを推察できるようになってきている。
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脳コンディションとは、例えば、ぐっすり、まどろみ、ゆったり、すっきり、はっする、せかせか、好集中(達人集中)、分散緊張(凡人集中)、オープンマインド、睡眠深度(レム睡眠、ノンレム睡眠 等)、聡明、リラックス、ストレス、ハイパフォーマンス等々だ。

測定データをExcelに入力して、脳のコンディションを導き出す。
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脳波をFFT処理した後の定常波(δ波、θ波、α波、β波など)のみならず、生波形(RAWデータ)も手軽に観察できるので、今後は事象関連電位(P300、CNVなど)や睡眠脳波の分析にも注力していきたい。

明日には脳力開発研究所から新型ニューロフィードバック装置「アルファテック7」が発売される予定だ。少し遅れるかもしれないとのことだが、実際に手にとって確かめて、有用ならば弊社サービスにも導入したいと思っている。このマシーンは、我々脳波研究家にとっても価値ある道具になると思う。

ありがたいことに、私一人で活動しているセルシネ・エイム研究所には、個人や同好会、大学、企業、テレビ番組と様々なお客様から脳波測定に関するオファーを頂いている。

サービス名称は、これまでの「脳波測定サービス」を変更し、今月4日から「脳波測定/脳コン解析サービス」とした。正確な測定技術にとどまらず、脳のコンディションを導き出すオリジナリティを訴求するためだ。

セルシネ・エイム研究所 和田知浩

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2017年1月14日 (土)

脳波測定サービスをご注文下さったお客様から「レポート・スタンダード」と「レポート・カスタマイズ」に関する問い合わせを頂いた際の回答。

脳波測定サービスを受注した際には、「レポート・スタンダード」を必ずお付けする。そして、ご希望によりオプションの「レポート・カスタマイズ」を追加することも可能である。

脳波測定サービスの実施を1ヶ月後に控えたお客様から「レポート・カスタマイズ」の追加に関するご質問を頂いた際に回答した文書を、少し改変した上で紹介するので、検討の参考にして頂ければ幸いである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
株式会社○○○○○○
○○様

お世話になっております。
セルシネ・エイム研究所の和田知浩です。

脳波測定サービスのオプション「レポート・カスタマイズ」に関するご質問を下さり、誠にありがとうございます。

今回の測定では、脳波測定器「FM-828」を用います。
基本料金(5万円+税)の範囲(レポート・スタンダード)で、以下のレポートを提出致します。
■施術前後を比較するグラフを提出します。グラフ例は、以下URLに掲載しています。

脳波測定のパートが終了する14時以降もセミナーが続くとのことなので、私は14時で撤収し弊社にてレポート作成を行います。一日で完了する分量を限度に資料を作成しますので、上記以外に、各脳波(周波数)の電位テキストデータや測定グラフ動画もお付けできると思います。

■電位テキストデータの例
表計算アプリExcel等で開くことにより、お客様独自の解析やグラフ作成ができます。

■測定グラフ動画の例「脳波解析PCソフト『パルラックス2』の紹介」
紹介例で用いている「パルラックス2」とその後継アプリ「パルラックス・ライト」(今回用いる脳波測定器「FM-828」用)の見かけ上のデザインはほぼ同じです。
解析ソフト「パルラックス・ライト」がPCにインストールされていなければ測定データを再生することはできないので、動画(mp4)化してお納めします。以下URLの動画例では私が解説していますが、このような音声は含まれず、PC画面の再生グラフのみを動画化します。

「レポート・カスタマイズ」は、以下のような資料になります。

■集中力メソッドを実践した被験者の実践前後の「集中力の度合」
ブログ「NHK Eテレ『Rの法則』で、テスト勉強に集中する方法の効果を脳波測定で検証。」
記事の最後の方に、集中力アップのメソッド実践の前後を脳波測定した10名のグラフを紹介しています。

上のグラフは脳波から「集中力の度合」を算出したものですが、今回の測定では「苦手意識/不快感度」若しくは「苦手意識/不快感度が解消したクリアー度」として算出します。算出式につきましては企業秘密のため(大学や企業の研究機関、マスコミに対する協力を除き)公開しておりません。予めご了承下さい。

肯定的結果となった場合は、更に、統計学的にも十分に肯定的と言えるか「有意差判定」を行います。

■統計学的「有意差判定」例「脳波測定結果を統計学的に検定して有意差を判定」

以上のようなレポートを提出致します。

「レポート・スタンダード」を提出した時点で、肯定的か否定的かの判断ができますので、肯定的な結果となった場合のみ、更に詳しい「レポート・カスタマイズ」をご用命頂ければ良いと思います。その時点で、「レポート・カスタマイズ」の料金をお見積もり致します。「レポート・カスタマイズ」の料金は2万円~20万円+税ですが、今回の内容と分量であれば2万円~5万円+税の範囲になると思います。

ご不明な点がございましたら、何なりとお問い合わせ下さい。

セルシネ・エイム研究所 和田知浩
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以上が、弊社脳波測定サービスで提出する「レポート・スタンダード」と、そのオプションである「レポート・カスタマイズ」の提出資料に関する質問への回答である。

セルシネ・エイム研究所 和田知浩

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2016年10月16日 (日)

NHK Eテレ「Rの法則」~テスト勉強に集中する方法~の反響に触発されて、一点淡視残像カードを提供する専用ページを開設。

視覚の残像効果を能力として私が初めて意識したのは中学生のときだから、かれこれ40年前のことになる。夏休みの宿題だった読書感想文を書くためにと、当時の文部省が推薦する本を母が買ってきてくれた。

京都大学霊長類研究所の研究チームがアフリカで猿の生息調査をしていたシーンで、動き回る何十匹もの猿を、現地のサポーターはいともたやすく正確に数えるのだそうだ。

その数え方こそが、残像を利用するものだった。サポーターは、目をスッと閉じて残像の中の猿を数えるのだ。

眩しい空を背景に樹々枝々を猿が動き回っているシルエットの調査現場風景が、それこそ目に浮かぶようだ。

このような高コントラスト(明暗の差)の視界なら一瞬にして残像が作られるが、室内で残像カードを用いる際には数十秒の時間を要する。

ふるさとの島根で成人式に参列したとき、同郷の故・七田眞氏(幼児教育/右脳開発の指導者として活躍された)がドッツカードによるフラッシュ法について講演して下さり、幼児が顕在化させる能力に驚いたこともある。

残像法は数十秒掛けてゆっくりと、フラッシュ法は一瞬にという違いはあるが、いずれも人間の能力を引き出す効果的な視覚系メソッドである。

一点を見つめるという行為は心を落ち着かせ、その結果質の良い集中力を発揮することができる。雑念が沈静化した明鏡止水の心(脳)は聡明(良く聞こえ、良く見える)となり、フレッシュな思考が働く。

これが「達人集中」である。達人集中と凡人集中の違いは、脳波の見地から度々このブログで述べている通りだ。

好集中度を高めたい場面でテニスプレーヤーがガットを、ピッチャーがボールをジーッと見つめるのをあなたも見たことがあるだろう。

さて、ここ一番の時にあなたは何を見つめるだろうか? 道具なり、手のひらなり、フォーカルポイントを決めて実践すると良い。

本番では、見つめて達人集中になったらパフォーマンスに移るが、練習では、その後目を閉じて残像を観察する。これが、一つのイメージトレーニングになる。

残像を観察しながら、そのイメージに心(気持ち)をチューニングして潜在意識へ送る。雑念を削ぎ落として、一つのイメージを顕在意識と潜在意識で行き来させることを“一念想”という。無念無想になる一歩手前の、とても聡明な意識集中状態である。

沈みつつある夕陽を見つめて、その後閉じた瞼に映る残像を観察しながら瞑想する禅僧も太古からいる。

達人脳波の研究でお世話になったヨーギニー伊藤玲子氏は、ペンダントを見つめて、その残像を観じながら瞑想されることもあった。

この写真は、アフタリミッジ・メディテーション・カード(残像瞑想カード)という、私が1987年から2000年まで勤めていたSSI脳力活性研究所で提供していたものである。ぼかしを入れたが、どんなものかはお分かり頂けるだろう。
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自己啓発セミナー専用の会場「シリーニング・ルーム」で、参加者各々の机に設置された電気スタンドでカードを照らして行うわけだ。

残像カードを見つめることを“凝視”と言うと間違ったニュアンスが伝わる場合もあるので、私は“淡視”と呼んでいる。「一点淡視残像法」である。

9月7日に放送(再放送は10月10日)されたNHK Eテレ「Rの法則」~テスト勉強に集中する方法~で、日本集中力育成協会の森健次朗理事長によってこの残像法が紹介された際、私は実際に塾生達の脳波を測定してその好集中効果を実証した。
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この佐々木萌詠さんは、とても聡明な女性であることが脳波測定からうかがえた。平時から好集中度が高かったが、メソッドの実践によってさらに強い好集中状態となった。
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この番組の反響が大きく、弊社ウェブサイトへの来訪者がかなり増えている。来訪者は、適当な残像カードを探しているようだ。

しかし、残念ながら弊社には残像カードをプロダクツ商品として提供するサービスが無く、トータルセッションで活用するのみだった。(6月1日に発売した書籍「宣言 アファーメーション・バイブル ~言霊の生かし方~」には、21鍵の残像カードをクイックアファーメーションとして掲載しているのだが)

よって、弊社「瞑想支援視聴覚コンテンツポータルサイト『SERENE』(シリーン)」に、急遽「シリーン・カード」紹介ページを新設して、ここに10枚の一点淡視残像カードを掲載した。サムネイル画像から選択して、高解像度のカードを無料でご利用頂くことができる。
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スマホで開けば、あるいは保存しておけば、一点淡視残像法をいつでもどこでも実践できる。モニターの輝度も簡単に調整できるので大変便利だ。是非!



セルシネ・エイム研究所 和田知浩

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2016年10月12日 (水)

集中力を高める一点淡視残像カード。

NHK Eテレ「Rの法則」~テスト勉強に集中する方法~で、集中力アップ法の効果を脳波測定で検証した件が好評だ。小難しいルールはなく、手軽に実践できて効果がすぐに実感できるからだろう。

脳波測定でエビデンスが得られたのも納得感を増しているようだ。

この件で弊社サイトを訪れる諸氏は、残像カードに興味を持っているようだ。

その期待に応えるべく、一点淡視残像カードを1枚公開した。
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動画や写真、音響などの様々なコンテンツでユーザーの脳を聡明にする弊社「シリーン・シリーズ」に、この一点淡視残像カードの高解像度版を本日掲載した。

以下の要点を参考に、実践されたし。

■ 実践ステップ
1. サムネイル画像を選択して大きな画像を開く。
2. 中央の的を20秒ほど視つめる。
3. 目を閉じて、浮かび上がる残像を観察する。

■ 実践効果を高めるために・・・
※ 身体の緊張を緩めて、ゆったりとした気持ちと呼吸で行う。
※ モニター一杯の大画面にする、或いは顔に近づけて、カードの視界占有率を高める。

■ 様々なシーンで・・・
※ 画像(一点淡視残像カード)をスマホに保存して、いつでもどこでも必要なときに活用する。

■ 残像が浮かばない場合は・・・
※ 的を視つめているときは、視線を逸らさない。
※ モニターの輝度を明るくする。ただし、目に過度の負担が掛からないように注意する。

図形ではなく、アファーメーション・ワードを掲載した一点淡視残像カードは、今年6月にセルシネ出版から発売した書籍「宣言 アファーメーション・バイブル ~言霊の生かし方~」に21枚掲載している。

本書は電子版も用意しているので、スマホ等で同じように実践できる。

是非!


セルシネ・エイム研究所 和田知浩

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2015年8月 3日 (月)

パルラックス・ライトとExcelを用いた脳波解析例。アロマップ(R)を検証。

先月19日、(一社)日本メンタルアロマ協会(代表理事 小池明子氏)からのご用命で、脳波測定を行った。小池明子先生が開発されたメンタルアロマ療法「アロマップ(R)」の効果を検証することが目的だ。

この結果は、弊社ウェブサイト「アロマップ(R)脳波研究」紹介ページに掲載した。

「アロマップ(R)」とは、香りに対する反応や感情を手掛かりに無意識を探究し、問題解決や自己実現のヒントに気づいていくメソッドである。

使用した脳波解析システムは、脳波測定器BrainPro-light「FM-828」脳波解析PCソフト「パルラックス・ライト」である。

実験方法は次のように実施した。

被験者5名の脳波を「基準」「雑談+ラベンダー後」「アロマップ(R)前」「アロマップ(R)後」の順で 4回、計 20 回測定した。「雑談+ラベンダー後」は、ファシリテーターと被験者全員で約10分間、ラベンダーの香りが漂う部屋で雑談をしてもらった。「アロマップ(R)」カウンセリングは約50分間実施した。また、脳波測定の際には、ある方法で被験者に意識統一してもらいながら2分間測定した。

その中から一人の被験者をピックアップして、脳波解析の経過を紹介したいと思う。

最初に測定した脳波を「基準」とした。各脳波(定常波)の特徴は、NOWHADASの「脳波の種類」に掲載している。
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上段のグラフ欄は、左側が平均値(平均電位)で、右側が優勢率である。脳波測定器「FM-828」は、1秒毎に測定電位を出力する。その測定値で、最も強く出た回数が測定時間当たり何回あったかの割合をそれぞれの定常脳波(β波、α3波、α2波、α1波、θ波)毎に算出したのが優勢率である。

下段の表には、「平均値」と「優勢率」の他に、「分布率」と「標準偏差」も表示される。

「分布率」は、各定常波それぞれの積算電位を比較し、その強さの割合を示す。

「標準偏差」は、電位の大小の散らばり具合を各定常脳波毎に示している。即ち、標準偏差が大きい定常脳波ほど活性化していると言える。但し、電位が高い状態で安定する場合も希にあるので、その点は注意が必要だ。

「雑談+ラベンダー後」の脳波を次に示す。
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「アロマップ(R)前」は
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「アロマップ(R)後」は
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以上の通りである。

パルラックス・ライトには「比較再生」機能があるので、「基準」と「雑談+ラベンダー後」を比較してみよう。
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グラフ手前のカラーが「雑談+ラベンダー後」で、重なったバックの白色グラフが「基準」である。表の数値は「雑談+ラベンダー後」で、括弧内の数値は「基準」と比べてどのくらい増えたか或いは減ったかを表している。

グラフの優勢率に着目すると、β波が減って、α1波(スローα波)が増えていることが分かる。

パルラックス・ライトでは2つの脳波データしか比較できないので、ここから先はデータをExcelに読み込んで分析する。
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小さくて恐縮だが、左のグレーが「基準」、緑が「雑談+ラベンダー後」、オレンジが「アロマップ(R)前」、赤が「アロマップ(R)後」である。

このデータをグラフにすると次のようになる。
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これがありのままの測定結果だ。ステップ毎の定常脳波バランスの変化がよく分かる。

左から2番目の「分布率」を分析するのが一般的だが、その他の指標も有用である。

更に一目で分かりやすいように、聡明度算出式によってグラフ化したのが次の通りである。
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同じく左から「電位(平均値)」「分布率」「標準偏差」「優勢率」で、各棒グラフの色分けも前述の通りである。聡明さの賦活化がよく分かる。

以上が「アロマップ(R)」を受けたときの脳波の変化である。

被験者5名全員の結果及び簡単な考察は、「アロマップ(R)脳波研究」紹介ページに掲載している。

あなたの「課題の解決に“脳波”が使えそうな気がするんだけど・・・」という直感に、セルシネの「脳波測定サービス」で貢献したい。

先月、プレミアム「脳波測定サービス」オールインワンも発売し、単なる「脳波測定サービス」ではない、セルシネならではのトータルサポートを実現している。沖縄から北海度まで、日本全国へ喜んではせ参じる。是非!

セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/

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2015年7月11日 (土)

更なる高みへ・・・「プレミアム『脳波測定サービス』オールインワン」、始動。

大学や企業、マスコミなどからご好評を頂いている脳波測定サービスに、先週「プレミアム『脳波測定サービス』オールインワン」を追加した。

通常の「脳波測定サービス」では、セルシネは脳波測定のオペレーターに徹する。オプションをご用命頂く際にも基本的には同じで、プロジェクトに関わる範囲は限定的である。それが、この種のサービスを提供する者の一つのあり方だと思うからだ。別の言い方をするならば、「分をわきまえて口出ししない」ということだ。

しかし、「プレミアム『脳波測定サービス』オールインワン」では、ご依頼者のニーズを積極的に聞き出し、その目的を達成するための準備と本番、そしてフォローアップ(一ヶ月間)を積極的に行う。即ち、プロジェクト全体にセルシネがコミットし、見守り、アドバイスするということだ。

イメージ的には、セルシネが主体的にコーディネートするパーソナルサポートやセミナー、コンサルテーションである。(「トータルセッション」を参照されたし)

脳波測定の現場に赴いて淡々と作業を進めていると、“拍子抜け”したような雰囲気をご依頼者から感じることがある。どうやら、私がセミナーでレクチャーする様子などをネット上で事前にご覧になっており、それとのギャップが原因のようである。

「ならば、その期待に応えよう!」 その思いを形にしたのがこの「プレミアム『脳波測定サービス』オールインワン」である。
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パーソナルサポートのようにコーチングし、セミナーのようにレクチャーし、コンサルテーションのようにアドバイスして、プロジェクトの目的達成をサポートする。

準備段階では、ご依頼者が的確な測定プランを構築されるために、脳波に関する知識をレクチャーする。また、被験者の募集や同意書の作成もサポートする。但し、被験者の募集に関わる費用が発生する場合は、別途ご依頼者の負担となる。

本番(脳波測定当日)では、単なるオペレーターではなく、測定運営全体をご依頼者と共にマネジメントする。

フォローアップでは、本番で得られた脳波データを、目的に即した効果的な表現手法で納品する。本番からの一ヶ月間で、ご依頼者との意見交換を繰り返しながら仕上げていく。

「大学や企業に対する研究サポート」や「バイオフィードバック訓練の指導」、「テレビ番組制作の協力」など、セルシネの脳波測定サービスは、長年培ってきた測定ノウハウと実績がある。それが、「測定結果はセルシネ品質」と自負し、また、お客様から高い評価を頂いている所以である。

脳波測定を実施する一日を無駄にしない。

脳波測定を実施する一日の成果を最大限に引き出す。

バイオフィードバック訓練からヒト試験まで、通常の「脳波測定サービス」と同様に全ての目的にお応えする。但し、医療行為は行わない。

お客様の「課題の解決に“脳波”が使えそうな気がするんだけど・・・」という直感をセルシネが実現する。そのサービスが「プレミアム『脳波測定サービス』オールインワン」である。

一回目の面談までは仮申込み扱いなので、その直後にキャンセルされればキャンセル料も発生しない。

是非!

セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/

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2015年6月21日 (日)

新型“脳波センサー”を使いこなす2つの方法。

脳波測定器FMシリーズ用「脳波センサー」がリニューアルして今春発売された。

この脳波センサーが使用できる脳波測定器は以下の通りである。

■アルファータ「FM-515A」「FM-717」
■ブレインプロ・ライト「FM-828」
■ブレインプロ「FM-919」「FM-929」

旧モデルは、固めの素材で開閉範囲が小さいために締め付けがきつくて、装着してしばらくすると頭が痛くなっていた。また、少し開きすぎると折れてしまうこともあった。

新しい本モデルはそういうことがなくてとても良い。Eegsensor20156151

ただ、トータルセッション脳波測定サービスで、色んな被験者を色んな環境で測定していると改良したい点も出てきた。

それらを一つひとつプチソリューションしてきたことが、セルシネの大きな財産となっている。

この度、その中の一つを商品に付加して、プレミアム脳波センサーとしてお客様に提供することにした。プレミアムだが価格はメーカー純正のノーマルモデルと同じままだ。

実は、ニューモデルの脳波センサーは、着け心地が軽く且つ緩く快適になった分、センサーと肌との密着が弱くなったようで、脳波測定器のセンサーランプが緑になりにくいことが割とある。そのため、測定開始に手間取るケースが増えた。

一人で測定している分には少々測定開始できなくても気楽なもんだが、研究会やイベントで多くの被験者を心太式に測定する場合やテレビ番組の撮影などでは致命的だ。

これを解決するために、センサーの後ろにフックを取り付けて、それに引っ掛けたストラップで手軽に密着度を調整できるようにした。このプチソリューションで、脳波測定現場の作業効率を格段に改善できた。
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一人で測定する場合は気楽だといっても、なかなか測定が開始できず原因も分からないとイライラしてくる向きもあるだろう。

脳波測定器をご購入頂く際の付属分も、別途脳波センサーのみを注文頂く際にもこのプレミアムアイテムをセットしてお届けする。ただし、メーカー純正のシンプルなまま使いたいという人もいるだろうから、フックはセンサーに接着せずにお届けする。

実際に使ってみて、「センサーのフィット感が弱い」或いは「SENSORランプがなかなか緑にならず測定か開始できない」などを感じたら、このアイテムを試してみて頂きたい。

ニューモデルになって改善されたことをもう一つ紹介したい。

それは、脳波センサーに右左の区別が全く無くなったことだ。

小さな変更だが、実は大きな意味を持っている。

これまでのモデルは、クリップを左の耳朶に付けることを想定していた。そして、脳波はおでこの右側のセンサーで測っている。即ちFp2だ。左側のセンサーは測定を安定化させる役割を持つが、脳波を測っているわけではない。

左右を逆さに装着することも可能なのだが、そうすると耳朶へのケーブルが上向きに出てしまって違和感があった。だから自然とFp2の測定に習慣化されているユーザーが多かった。
Fmeegsensor20156192

ところが、ニューモデルは耳朶へのケーブルがカチューシャ型バーの上下中央から伸びている。よって、クリップセンサーを右の耳朶に着けようが左の耳朶に着けようが全く違和感がない。

これはとても重要なのだ。

さて、Fp1でもFp2でも違和感なく測れるなら、あなたはどちらを測るだろうか?

測る部位によって脳波は違う。遠く離れた部位なら大きく違うが、同じひたいでも右と左ではやはり違うのだ。もちろん同調度が高い場合もあるが・・・

脳波のバイオフィードバック(ニューロフィードバック)訓練をするならFp1(左のひたい)がお薦めだ。訓練者自身の精神状態は、Fp2よりもFp1により顕著な反映があるからだ。脳波と精神状態の関係は、脳波関連ポータルサイトの「脳波の豆知識」コーナーに掲載している。
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能力開発というと右脳をイメージして、この答えを意外に思う人も多いだろう。

脳波バイオフィードバック法とは、感覚では掴みづらい脳波を具体的な数値やグラフ、音などに変換して、そのフィードバック情報を手掛かりに脳波をコントロールし、延いては精神統御の能力開発を目指すものだ。

故に、手掛かりとなる情報が不適切だと、いくら訓練をしてもその能力は開発できない。感覚とフィードバック情報の相関が悪ければ、試行錯誤の末挫折してしまう。

よって、私がトータルセッションでバイオフィードバック法を指導する場合は、最初にクライアントのFp1とFp2を測定し、適切な方を探る。

お薦めはFp1と言ったが、Fp2の方にクライアントの精神状態が顕著に反映される場合もあるからだ。利き腕があるように、脳にも利き脳があるのだ。

このように、自身の利き脳を知った上で脳波バイオフィードバック訓練を実践することが重要なのである。然もなくば、折角の訓練も実を結ぶ可能性は極端に低くなる。

また、Fp1が適切と判断した場合でも、時折Fp2に有意義な反応が出る場合もある。例えば、Fp1に目立った変化が無いのに、ある瞬間にFp2のミッドα波が強く出るということもあるのだ。よって私は2セットの脳波測定器を使って同時にFp1とFp2を測定することもある。

セルフトレーニングをする際には以上のことを念頭に行うと良い。

セルシネでは、自己統御法のエッセンスにバイオフィードバック法を加えたトレーニングを「サポーティング・バイオフィードバック法」と呼んでいる。トータルセッションで提供するこの「サポーティング・バイオフィードバック法」が、ビジネスマンやスポーツマン、カウンセラー、ヨーガ行者、瞑想訓練者、メンタル/イメージトレーニング者などに好評を頂いている。

しつこいようだが想像してみて欲しい。精神状態の微かな変化を正確に反映してくれる場合と、そうでない場合の訓練を。バイオフィードバック訓練で挫折するケースの主な原因の一つが、「不正確/不適切なフィードバック情報」なのである。

なお、Fp以外の部位は、セルシネ特製の万能脳波センサー「エンフレック」で測定できる。セルシネから脳波測定器をご購入下さる場合にお付けしているプレミアムだ。こちらも価格はノーマル(メーカーセット版)の脳波測定器と同じままにしている。是非!

セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/

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2015年3月20日 (金)

脳波測定サービスのご紹介。提出レポート例・・・測定結果はセルシネ品質!

弊社サービスの人気ランキング第2位である「脳波測定サービス」のプロモーションを強化した。

一番のポイントは、脳波測定実施日に現場で即座に提供することが可能なレポートと、後日提供できるレポートの区別をハッキリと分かりやすくしたことだ。

測定日当日に現場でプリントアウトして提供するサービス名を「レポート・スタンダード」として出力例を掲載した。

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このレポートなら約2分で、「センサー装着」→「1分間脳波測定」→「レポート出力」が可能である。サークルやイベントで大勢の脳波を測定する際に適している。

例えば、ヨーガや瞑想訓練、あるいはリラクセーションの施術を受ける前と後の脳波を比べたいときには、このように前後を比較して出力することもできる。
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棒グラフでは前後の脳波を重ねて表示する。数値は、後の脳波数値を、( )内には前後差の数値を表示。セルフチェック表は、後の測定評価である。もちろん、前後を入れ替えてプリントアウトすることもできる。

このようなレポートは脳波測定が初めての人達にも分かりやすく、大変喜ばれる。

もちろん各脳波(周波数)の特徴をお話ししたり、比較グラフを読み解く際の“前後論法”で陥りやすい落とし穴について言及することもある。

測定結果を独自の方法で解析したいという人には、このようなテキストデータを提供することも可能である。表計算ソフト「Excel」などで読み込むことができる。
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以上のような提出資料が「レポート・スタンダード」で、脳波測定料金以外の費用はかからない。

もっと詳しいレポートを希望するクライアントには、解析結果を後日提供するサービス「レポート・カスタマイズ」でお応えしている。

一人ひとりの脳波を分かりやすくまとめた上で、私からのコメントも付け加える。
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次の「脳波聡明度チャート」も人気がある。
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円の中心(原点O)に近づくほど、そして緑色のマークが濃くなるほど聡明度が高いと言える。測定する度に円の中心に向かえば、リラクセーション誘導や瞑想が成功していると判断できる。

「脳波聡明度チャート」は、ワークショップ的に各自が作成するのも楽しい。測定当日に行えば追加料金も発生しない。もちろん記入方法は私が参加者にレクチャーすることもできる。

近頃は、取扱商品やサービス/メソッドなどの効果のエビデンス(科学的な根拠)を得るために脳波測定サービスをご依頼頂くケースも増えている。このような場合には、正式な論文と同じように統計学的な有意差判定まで行うのが一般的である。
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「気楽で簡単な脳波測定」から「厳正で本格的な脳波研究」までの幅広いニーズに、セルシネの「脳波測定サービス」でお応えしている。

本ブログで紹介したレポート例は、弊社「脳波測定サービス」紹介ページからの転載である。

最近は、終夜睡眠脳波の測定及び解析のニーズも高い。別途「終夜睡眠脳波の分布グラフ例」紹介ページを開設しているので、こちらも参照されたし。

セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/

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2014年11月30日 (日)

新サービス「商品/サービスのプロモーション効果を高めるご提案」を発想させてくれたユーザーからのご一報。

今月27日、嬉しいメールが届いた。高橋龍榮先生からの研究報告だ。

りゅうえい治療院代表の高橋先生から初めてメールをいただいたのが2010年の3月で、脳波測定器「FM-717」の購入に関する問い合わせだった。

脳卒中発症後のリハビリテーションでは、「身体が動かないという脳の思い込みを解除する」や「身体が動いていたときの記憶を呼び起こす」という考え方で鍼治療「活脳鍼」を施術されている。

高橋先生との出会いを、当時本ブログに「運動機能麻痺のリハビリ医療へ、鍼灸界からのイノベーション。」と題して投稿している。

改めて「FM-717」を用いて活脳鍼効果のエビデンスを取りたいからスタッフに操作方法等をレクチャーして欲しい、とお呼びが掛かったのが今から2年前だ。

そのときの調査結果が「活脳鍼の認知症患者に対する短期記憶に及ぼす影響」というタイトルで、今回いただいたメールに添付されていた。「長谷川式簡易知能評価スケールプラスマイナス」と共に、脳波の変化が示されている。

同じものがウェブサイトにもアップされている。

活脳鍼によって記憶力が改善し、脳波もα2(ミッドα波)の優勢度が増しているのが分かる。

ただ、ネット上にはこのような広告が溢れている。弊社から脳波測定器を購入若しくはレンタルして、測定結果として掲載されているものも目にする。しかし、データを改ざんしているのが明かなものもある。

脳波に携わるものとしてこの分野を健全に保ちたいのは山々だが、一つひとつに是正を求めるまでのモチベーションは無い。

弊社名(セルシネ・エイム研究所)を無断で付したインチキ広告の主に削除を求めるのが精々だ。案外素直に応じてくれるので、その点では救いがある。

NHKが番組で“脳波”を偽った際には、本ブログに「NHK Eテレ『テストの花道』~集中力を支配する!~(4.29OA)。脳波解説の捏造にもの申す。』と題して投稿した。

撮影現場でディレクターと丁々発止したこともある。ブログ「やはり女子アナは聡明なのか?。TBS田中みな実アナとフジテレビ松尾翠アナの脳波を測定して。」

このような取り組みを認めて下さってか、弱小たった一人のセルシネ・エイム研究所に、個人は元より大学や企業の研究機関から脳波測定に関するオファーをいただけるようになった。

今回、高橋先生から一報を頂いたことで一つのサービスを思いついた。

「弊社が脳波を測定し解析したものを弊社のウェブサイトに掲載する」サービスである。

もちろん、お客様がご希望の場合のみだ。

これまでにも、協同プロジェクトや気律脳波の達人「ザ・マスター」検定に合格されたケースなどの脳波を紹介してきたが、今回のサービスは、脳波測定器のレンタルにオプションで「オペレータの派遣」と「アフターサポート」を選択された場合に適用する。

一昨日、脳波測定器レンタル紹介ページに、この新サービス「商品/サービスのプロモーション効果を高めるご提案」を掲載した。

セルシネが培ってきた“信頼”をお客様に還元し、共に目的達成できれば幸いである。

セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/

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2014年10月11日 (土)

脳波センサーの配置「10-20法」の図をリニューアルしたことのご報告に代えて。

弊社が発売したヒット商品の一つに万能脳波センサー「エンフレック」というものがある。

弊社が販売している各種脳波測定器はバイオフィードバック訓練を行うことを目的に開発されている。よって、付属の脳波センサーで測定できる部位は額の左右どちらか一カ所だけだ。

前額部のα波を意思によって増強できるように訓練する。この能力を体得すると、ビジネスやスポーツ、あるいは勉学などの様々な場面でハイパフォーマンスを発揮できるようになる。

このような訓練には、意思や創造性を司る前頭前野(額部)の脳波をフィードバックすることが適当だからだ。

しかし、脳波測定器の購入レンタル脳波測定サービスなどで弊社をご利用下さるユーザーやお客様は、バイオフィードバック訓練よりも研究を目的とされる場合が圧倒的に多い。

研究者からは、前頭前野だけではなく様々な部位を測りたいという要望がある。高性能簡易型脳波測定器でそのニーズに応えたのがエンフレックである。さらに、瞬きや筋電の影響を受けにくい部位にセンサーを当てれば、開眼時や軽い運動時の脳波も測定することができる。お薦めの部位はFzである。
                                           
測定部位とそれを表す記号は、「10-20法」として国際的に統一されている。その図を先月リニューアルしてNOWHADASに掲載した。エンフレック共々、脳波探究の一助になれば幸いである。
Web1020ueblog600

脳波を指標としたバイオフィードバック訓練(ニューロフィードバック訓練)や脳活動の研究では、上述の「測定部位」の他に、脳波波形の評価方法も当然ながら重要である。なぜこんな当たり前のことを言うのか・・・、それには理由がある。

実際にFp部位の脳波を測るとすぐに分かることだが、同じ閉眼安静時でも、「リラックスしているとき」と「何か気掛かりなことがあるとき」では波形が違うのが普通である。前者ではα波が優勢で、後者ではβ波が優勢である。

安静状態から作業に移ったときにも、優勢脳波はα波からβ波に変わる。

この事実から安直に「β波が脳の活性と集中」の脳波であるとするニューロフィードバック装置が4,5年前から目につくようになった。多くは指標としている脳波(周波数)を開示せずに販売しているからたちが悪い。

このブログでも以前から警鐘を鳴らしているが、集中力訓練の指標にβ波を使ってしまうと益々凡人になってしまう。β波は凡人が集中したときに優勢となる脳波なのである。

よって、凡人(一般の人)が利用するマンマシンインターフェース(脳波でPCや車いすを操作したりするシステム)に常在脳波(定常波)を利用するなら、β波を用いるのも理に適っている。

しかし・・・

α波が自己統制訓練の指標に用いられてかれこれ50年になる。日系アメリカ人のジョー・カミヤ氏らの「禅僧の瞑想脳波研究」などを切っ掛けに発展してきた。私が20代の頃、同氏が東京女子医大でバイオフィードバック訓練に関する講演をされたのを聴講し感銘を受けたのを今でも鮮明に覚えている。

弊社が主宰するファインブレイン研究会が測定してきた精神コントロールの達人達の脳波を「脳波研究・・・本物は脳波に表れる!」及び関連ページに紹介しているので参考にして欲しい。達人達の脳波は、単にα波優勢ということに留まらず、そのボルテージが非常に強い。

この本流の発展を、最近のニューロフィードバック装置の一部が台無しにしているのだ。もちろん、本当に“台無し”になってしまうことはないが。

物事に集中するとき、凡人はβ波が優勢となり、達人はα波が優勢となる。だから、凡人が集中力訓練をするなら、α波を指標とすべきなのだ。

もしかすると、あなたは“リラックス”と“集中”がα波という一つの指標で語られることに納得がいかないかもしれないので、以下に“集中”の定義めいたことを述べておきたいと思う。

測定部位は前頭前野に絞ろう。“ヒトを人たらしめる”働きがこの部位で行われているからだ。

莫大な量とスピードをもって処理される脳内情報のほんの一部が前頭前野に流れ込んでくる。その情報を以て人は環境を認識し自ら(無意識)の判断も理解する。逆に、前頭前野の方から情報や行動の方向性をリクエストする働きもある。

ここで強調しておきたいのは、「情報量もその処理スピードも圧倒的に無意識の領域が勝っている」ということだ。

顕在意識(前頭前野)と潜在意識の比較を私はよく乗馬に喩えて説明する。セミナービデオ「成功する自己操縦法」で縁のあった人もいるだろう。

顕在意識が騎手で、潜在意識が馬である。

大きな力とスピードと野生の勘を持つ馬に委ね、騎手はそれを見守りつつも方向性を指し示す。そんな「人馬一体」の境地は最高に気持ちが良く、成果も大きい。

このような状態のとき、前頭前野はα波が強い優勢になっている。弱い優勢の単なるリラックスではなく、強い優勢の弛緩集中状態だ。

馬を手なずけることもできずに、あるいは馬の意図を理解しようともせずに抗っても、騎手が馬に継続的に勝つことは絶対にない。顕在意識と潜在意識の関係も然りである。

ところが凡人は、潜在意識に委ねることを忘れ、顕在意識だけで物事を処理しようとする。そんな凡人の前頭前野はβ波で満たされている。

本来の「意識集中」とは、顕在意識が潜在意識に抗って(一見)頑張っている状態ではなく、人馬一体の境地を実現している状態なのである。

顕在意識が緩んでいるときでも、脳全体では重要で大きな活動をしていることがある。否、むしろそのような場合の方が多い。

顕在意識が課題について徹底的に考え抜いた後、意識の緊張を抜いてぼんやりしているときに潜在意識がその問題を解いて閃かせる。こんな例は古今東西枚挙に遑がない。

瞑想や閃きの他にも、記憶の想起や高速暗算、効果的なイメージトレーニング、自己治癒力の活性化などでα波が重要なことはよく知られている。

脳が活動するためにはブドウ糖と酸素が必要であり、それを運ぶのが血液である。よって、課題に取り組んでいるときの血流が盛んな部位を特定できれば、脳機能の役割部位を知ることができる。

この測定に用いられる装置がfMRIや光トポグラフィーである。とても分かりやすく視覚化できるので、脳研究の発展に大きな功績を残してきている。

fMRIを使った一連の研究の中で、マーカス・レイクル氏(ワシントン大学セントルイス校の教授)らは興味深い事実を発見した。それは、「被験者が何らかの課題に取り組んでいるときではなく、逆に“ぼんやり”しているときに活性化する部位がある」ということだ。

このような部位を、レイクル氏は“デフォルトモードネットワーク”(Default Mode Network)と名付けた。この論文が発表されて以降、fMRIを使った研究においても“ぼんやり”しているときの脳内ネットワーク機構の研究が盛んに行われるようになり、多くの知見が確立されてきている。

レイクル氏が名付けたデフォルトモードネットワークは、脳の基底時(ぼんやりしているとき)に機能する自律的な一つのネットワークを指しているが、現在は他にも様々なニューラルネットワークが発見されている。

6月22日にNHK Eテレ「サイエンスZERO―“ぼんやり”に潜む謎の脳活動―」が放送され、大きな話題を呼んだ。NHKオンデマンドで番組を視聴できる。
http://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2014055528SA000/

同番組で紹介された脳に関するその他の関連情報を以下に記しておく。

1.人が一日に消費するエネルギーは2000kcal。
2.400kcal(全体の20%)を脳が消費している。脳の重さは体重の2~3%なのに。
3.400kcalはご飯大盛り一膳分。
4.意識活動に使うエネルギーは、脳全体が使うエネルギーの5%。
5.脳細胞の維持と修復に使うエネルギーは、同じく20%。

残りの75%の脳内エネルギーが脳のどんな働きに使われているのか、エネルギー消費を手掛かりにその働きが見えてくれば、瞑想体験や閃き、記憶の想起、高速暗算、効果的なイメージトレーニング、自己治癒力の活性、あるいは精神疾患機構などが更に詳しく解明されるだろう。

顕在意識が一見ぼんやりしているとき、脳はデフォルトモードネットワーク様の重要な働きをしている。Fp等部位の脳波でいえばα波優勢だ。この状態をαモードと呼ぶ。

繰り返すが、人馬一体となって取り組んでいるときはとても気持ちよく充実している。当然成果も大きい。このときの顕在意識は自分を見守り、ゆるく方向性を指し示している。もちろん、無意識の意図に耳を傾けながらである。

この在り方は、自律訓練法でいうところの“受動的注意集中”と非常によく似ている。

意識状態を脳波で判定する場合は、測定する部位、測定した波形の振幅(強さ)や波長(周波数)の他にも、基線からの傾き変動や事象関連電位などが手掛かりとなる。また、波形が律動的(正弦波のような波)かも重要な判定材料である。

αモード時の脳波波形は律動性が非常に高い。被験者が人馬一体、受動的注意集中を実現していると判断できる。

しかし、この律動性はαモードだけではないことも分かってきている。ファインブレイン研究会で精神コントロールの達人(気律脳波の達人)の脳波を測定すると、α波ではなくスローγ波(具体的には32Hz付近)でこの律動性が現れる達人がいるのだ。

α波の3分の1という短い波長で律動できるということは、強い自己統制能力を有し、かつ情報処理能力も高い状態であると思われる。

トータルセッションでクライアントの目標達成をサポートする際、クライアントのJRをしっかりと支援することを私は心掛ける。

事前に十分なJRを積んだクライアントは、本番で人馬一体の境地となって成功する。

JRの必要がないのはごく僅かな天才だけだ。たとえ天才でなくとも、JRさえ怠らなければ天才同様のパフォーマンスを発揮できる。潜在能力は同じようなものなのだから・・・

JRとは、“準備”と“練習”である。

天才は、そしてJRを積んだ人は、本番であれこれ考えることはしない。

冗文を綴ってきたが、ご研究の端緒になれば幸いである。

セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/

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