フジテレビ「激★王」の脳波測定で武蔵さんが教えてくれたこと。
一昨日、フジテレビで「芸能界激熱王熱ウマ名店大汗バトル」がオンエアされた。
好評だった「激辛王決定戦」に次ぐ第2弾だ。
第1弾の激辛チャンピオンに輝いたほっしゃん。は激辛バトルを繰り広げる中で覚醒シータ波に達した。リアクションとは正反対の結果に皆が驚いた。
オンエアの最後に紹介されたが、実は事前アンケートに“辛いものは苦手だ”とほっしゃん。は答えていたのだ。にもかかわらず・・・
丸一日、三軒の激辛料理店を巡るロケで、苦手な激辛を食べながらもプロのリアクションを見せ続けた。その結果の大どんでん返しだ。
この脳波の変化は、苦行によって悟りに至る経緯の典型だった。
さて、今回の激熱バトルだが、このオファーを頂いたとき一つの問題が懸念された。
それは、激熱料理を食べた後に脳波を測る場合、測定時点の苦痛なり喜びなりが脳波に反映するのではないかというものだ。
第1弾の激辛ならそういう心配はない。辛さが尾を引くからだ。でも今回の激熱の場合は「喉元過ぎれば熱さを忘れる」(火傷した場合を除く)で、脳波を測定するときには逆に開放感を得ている脳波になる可能性がある。
激熱料理を食べているときに脳波を測定できればこんな問題は無いのだが、あの激しいリアクションやトーク中では正確な脳波測定が困難なのだ。
そこで、番組制作スタッフとの事前シミュレーションで、次のような提案をして実験してみた。
激熱の食後に脳波測定をしている最中に、「あなたは本当に激熱料理が好きですか?」と質問するのだ。被験者はそれに答える必要はない。
それで脳波は反応する。本当は激熱料理が苦手ならベータ波が優勢になる。ベータ波が一瞬優勢になる人もいれば、その優勢がしばらく続く人もいる。もちろん、激熱料理が本当に好きならばアルファ波優勢のままだ。
もっとも、この質問によって何らかの不確定要素が被験者に影響してしまう可能性は否めない。しかし、熱さから解放されたプラス点の脳波が発生することを極力避けたかったのだ。
ロケでは、内容をブラッシュアップした3種類の質問を1分間の測定中に15秒、30秒、45秒のタイミングでささやきかけた。
その結果はオンエアの通りだ。
今回の脳波測定で興味深かったのは、番組の落ちにもなった武蔵さんの脳波だ。
激熱ラーメンの食べっぷりもさすが格闘家で、視聴者の多くが武蔵さんの優勝を予想したのではないだろうか?
ところが、武蔵さんの脳波はベータ波がほぼ100パーセント優勢だった。番組でも解説したとおり、武蔵さんは(恐らく)アドレナリンを出しまくって激熱ラーメンをやっつけたのだ。これも一つの勝ち方ではあるが、番組の趣旨ではマイナス評価となってしまう。
反対に、激熱王に輝いた森永卓郎さんは、バトルを繰り広げる毎にアルファ波の優勢が増していった。恐らく脳内では快感の神経伝達物質であるドーパミンが増えていたはずだ。
武蔵さんはある意味脳も鍛えていると言える。気力と体力があるから今はOKだ。ただ、アルファ波でドーパミンを分泌しながら頑張る“達人集中”のチャンネルも併せて開発しておいた方がよい。
このことはビジネスパーソンにも言えることだ。バーンアウト・シンドローム(燃え尽き症候群)に陥る前に・・・。
脳波のチャンネルを切り替えるためのトレーニングは、例えばヨーガがお薦めである。
テレビ番組という過酷な測定条件が、新たな発見と気づきをもたらしてくれている。
今回の激熱王オンエアの様子を「ノウハダス」にも掲載した。
http://www.selsyne.com/aim/nowhadas/tv.html#gekiatuou
さて、今日はテレビ東京の「世界7大ミステリー 人体の奇跡SP2」で弊社が提供した脳波測定器「アルファテック4」が登場する予定だ。いったん眠りにつくと10日間以上目覚めないというイギリス人少女を検証する。
前回は不眠のウクライナ人男性の脳波から“マイクロスリープ”を見いだした同番組、果たして今回は・・・
番組のHP
http://www.tv-tokyo.co.jp/jintai/
様々な脳波研究の場にお誘いいただくテレビ番組業界の皆様に感謝しつつ・・・。
セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/
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