12月にオンエアされた3本のテレビ番組を振り返る。
2011年も最後の一日となった。年末の挨拶は恒例のメルマガ共通号外で述べるとして、このブログでは、12月にオンエアされた3つのテレビ番組を振り返りたいと思う。いずれも私が脳波の測定と解説を行ったものだ。
1.フジテレビ「ウルトラヴォイス」 12月11日OA
2.テレビ朝日「中居正広の怪しい噂の集まる図書館」 12月13日-14日OA
3.フジテレビ「激辛王」 12月24日OA
「ウルトラヴォイス」は、FNSソフト工場におけるさくらんぼテレビ(山形)の企画だ。FNSソフト工場とは、「視聴率をとれる番組」をコンセプトにFNS系列局が番組制作の腕を競うというもので、各地域ブロックが制作した番組は全国のFNSでオンエアされる。
「ウルトラヴォイス」は、さくらんぼテレビで11月14日に、その後各系列で順次オンエアされフジテレビは12月11日だった。
制作会社から電話でご相談をいただいたのが9月20日で、10月2日にご来訪くださり概要を打ち合わせ、同月18日に新橋のとある場所にて収録した。これが編集され、スタジオ収録は10月24日だったと聞いている。
スズムシの鳴き声を聞いているとアルファ波が増強することが紹介された。
そして、いよいよ面白実験である。
イライラしている人にウイーン少年合唱団を聴かせたら本当に怒りがおさまるのか!?
仕掛け人の小沢一敬さんが、助手の仕掛け人役中嶋時男さんに無線で指示。
ウイーン少年合唱団を聴かせると次第に落ち着いていってアルファ波優勢となった。
こんな風に番組は展開した。ロケ現場で、「折角だからもう少し観察していたい」とお願いしたのだが、結果が見えたところでカットとなった。致し方ない・・・。
収録後、小沢一敬さんが私のツイッターアカウントを見つけて、「お疲れ様です。今日お世話になりましたスピードワゴンの小沢です。先生のおかげでとても楽しいロケでした。いろいろ失礼してすみませんでした。また何かあればよろしくお願いします。」とつぶやいてくださった。ご一緒したタレントさんからメッセージを頂戴するのは初めてのことだった。オンエア直前には、もう一人の仕掛け人である中嶋時男さんからもメールをいただいた。本当に楽しいロケだった。
次は、テレビ朝日でオンエアされた「中居正広の怪しい噂の集まる図書館」である。ご相談の電話をいただいたのが11月24日、ロケは明後日の26日早朝からだった。この時の様子は、前号の「そびえ立つ成功の下にある“盤石”を見た思い。テレビ番組でキスマイの脳波を測定して・・・。」で紹介している。
このロケが編集され、その後スタジオで収録された。
この番組は、巷で噂されている都市伝説の正否を実際に検証して白黒付けるというもの。
今回検証する都市伝説は、「寝つきが良くなる一番の飲み物はホットミルクである!?」だ。
身体を張って検証したのは、Kis-My-Ft2(キスマイフットツー)の玉森裕太さんと藤ヶ谷太輔さん。
脳波測定器はアルファータ「FM-717」。脳波センサーはセルシネ特製の「エンフレック」 。
二人の脳波グラフの他、寝顔と音声もモニターしながら入眠時点を判定した。
Kis-My-Ft2ファンから、二人の寝顔が見られて嬉しいという声が沢山寄せられた。ならば、寝息を聴かせてあげたらもっと嬉しかったのかなーと思った。残念ながら、オンエアに寝息は乗っていなかったようだ。収録中も私は、脳波グラフと寝顔ばかりに集中していたが、横で岸村先生が「寝息も聞こえてきましたねー」とおっしゃった。私はそこで初めて二人の寝息に気がついた。
さて、最短入眠時間を記録するのはホットミルクなのか?
ホットミルクの他、はちみつ入りレモンジュース、ジャスミンティー、ハーブティー、レタスジュース、ココアの計6種類の飲み物が用意された。
藤ヶ谷太輔さんもホットミルクを飲んで、「これは寝れそう・・・」
午前中からの入眠実験だが、二人とも気持ちよさそう。なぜ寝れるのか、もう一つの理由は後ほど・・・
そしてすぐに優しく起こす。実は、色んな起こし方をしたのだが・・・
岸村康代先生によると、ハーブティー自体にリラックス効果があるとのこと。
結局、今回の実験で一番入眠効果のある飲み物はハーブティーだった。
あっ、脳波センサーが外れ掛かっているシーンが使われてる・・・。ガーン!
この入眠実験も含めて、高橋ジョージ夫妻の白黒予想はパーフェクトだった。
Kis-My-Ft2の二人は、スタッフと一緒に徹夜した後にこの実験に臨んだのだ。ホントに・・・
脳波センサーが外れ掛けているシーンには参った。スタジオでも関根勤さんが「外れてる・・・」とたぶん指摘してる。実際の実験現場では、センサーが外れ掛けて測定不能になったので装着し直している。
それにしても、Kis-My-Ft2ファンの勢いは凄かった。このロケの様子を少しだけツイッターでつぶやいたらすぐに広まったし、前号のブログ記事「そびえ立つ成功の下にある“盤石”を見た思い。テレビ番組でキスマイの脳波を測定して・・・。」には4,717件のアクセスがあり、267名がこのブログ記事をツイートしてくださった。自身のブログで引用してくれた見知らぬブロガーもいる。日頃地味に投稿している私にとっては嬉しい驚きの数字である。感謝・・・
この入眠実験は、メンタルトレーニングのための脳波研究としても示唆に富んでいた。ちょっとしたハプニングが発生して実験が中断し、その後に再開したときのことだ。それまでは、ベータ波からすぐにストーンと入眠モードに入っていた藤ヶ谷太輔さんの脳波が、再開後はしばらく強いアルファ波優勢になったことだ。
メンタルトレーニングをする際の脳コンディションはアルファゾーンが望ましいが、この状態を維持するのはなかなか難しいのだ。被験者の意図しないところでのこの劇的な変化は多いに参考になった。
最後は、フジテレビ「激★王」だ。シリーズ第3弾目となる今回は、韓国へ連れて行ってもらった。
第1弾「激辛王」の優勝は、奇跡の“覚醒シータ波”を出した大どんでん返しのほっしゃん。。
第2弾「激熱王」優勝は、アドレナリンを出していち早く完食した武蔵さんを、ドーパミン系完食で逆転した森永卓郎先生。
さて今回は・・・
ロケは4月に行われ、同月26日にプロ野球の雨傘番組としてセットされたが、プロ野球が開催されたのでこの日までオンエアが延びた。
自称激辛好き挑戦者は、森永卓郎、舟山久美子、元木大介、清水ミチコ、ザブングル加藤、具志堅用高、IKKO、東貴博、仲間リサ、博多華丸、ほっしゃん。の各諸氏。MCは中山秀征さんと戸部洋子アナ。
この10名と、遅れて参戦した博多華丸さんの計11名の挑戦者。
これまでの武勇伝を披露する自慢タイム。舟山久美子さんも負けじと・・・
動揺のためか目がキョロキョロしていて、筋電が邪魔して正確な脳波が測れませんでした。
舟山久美子さんが第4位。実はダイエット中で辛い物を避けていたので、久しぶりの激辛にお腹がビックリしましたとのこと。
「耳に膜がはった感じ」とほっしゃん。。無理はしないでね・・・。本当に心配。
遅れてきたばかりの博多華丸さんが最下位。すぐにUターン帰国。
「ちょっちゅね」だろ! 怒りの中山秀征さん。なだめる戸部洋子アナ。今ロケ中ベスト3の爆笑。ナイス突っ込みの喝!
食事だけでこんなに脳波が変わるとは・・・。清水ミチコさんの脳波。
いよいよ決勝ラウンドに突入。「今日の朝、お尻が痛かった」とIKKOさん。3日間に渡って激闘が続いています。
優勝に誘ったIKKOさんの脳内の秘密とは・・・、CMの後で・・・
この「激★王」がオンエアされているとき、ツイッターのトレンドに「激辛王」がランクインした。自分の関わったことがトレンドに表示されるのは初めての体験だった。
以上の3本が今月放映された。
出演のオファーをいただくのは本当にありがたいことだ。日頃の脳波研究では得られないデータと経験が番組制作の現場にはある。これをまた、サポーティングバイオフィードバック訓練の現場に生かしていくのだ。
「マッチポンプで切り拓く?」 2010年4月7日投稿。この気持ちは今も変わらない。
セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/
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