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2013年8月26日 (月)

アルファ波が強いと素晴らしい・・・?

あなたの考えはどうだろうか? そもそも、“強いアルファ波”と聞いたときに、何μV(マイクロ・ボルト)ぐらいをイメージしただろうか? ある人は10μV程度、別の人は100μV程度、それぐらいの開きがあったとしても不思議ではない。

あるいは、[μV]という単位の想像もつかずに、単に“大きい”というイメージだけだった人も多いだろう。

そのように各々が違う前提条件を、しかも漠然と想定する中で、「アルファ波が強いとリラックスしている」とか、「アルファ波が強いと集中力が増している」とか、「アルファ波が強いと呆けている」とか、「アルファ波が強いと眠気を感じている」とか議論しても無意味である。

また、脳波測定器の仕様によっても表示される脳波のボルテージは全然違ってくるし、頭のどの部位を測定するかによっても違う。

さらには、脳波は非常に微弱な電位であるからノイズ混入の影響も大きい。ほとんどがノイズである測定結果を見ながら評価する愚を犯してはならない。

私は、気律脳波の達人「ザ・マスター」を脳波測定によって認定しているが、その認定条件を以下のように明確に設定している。

「意識を集中すると40fsμV以上のアルファ波もしくはシータ波が3秒以上継続的に出現する。あるいは、10秒間に6回(1秒単位)以上出現すること。また、該当脳波の揺れ幅は、1Hz未満に収まること。さらに、普段の閉眼安静時には該当脳波が20fsμV以下であること。具体的な周波数帯域は、6Hz以上14Hz未満(スローシーターは除外)とする。」

[fsμV]の“f”は、フューテックエレクトロニクス社製の脳波測定器「FM-929」を用いた値という意味である。

“s”は、弊社(セルシネ・エイム研究所)の認定を受けたオペレーターが測定した値という意味である。

[μV]に“fs”を設けている趣旨は、既に述べたとおり、測定値を同じ基準(測定器の仕様)に統一すること、そして、一定以上の測定技術(脳波とノイズを分けて測定できる能力)を有した者が得た測定値であることを示すものである。

どのような立場(分野)で脳波測定に携わっているのかで、注目する視点や評価能力は違ってくる。

医療関係(脳波検査技師や判読医)では、非常に高い能力を有している人が多いが、達人脳波なるものには無頓着だろう。

感性評価をする人達は、非常に強いアルファ波に出会うことは希だろう。普通の人の脳波を測る場合、数μVから精々20μV程度(「FM-929」の仕様で測った場合)である。

エンターテインメントで用いられる脳波測定器の中には、脳波以外の生態情報(筋電など)も加味して動作させているものもある。そのことをユーザーは知らずに使っているケースも多々見受けられる。

ブレイン・マシーン・インターフェースの分野で脳波に携わっている人達は、大きなノイズとの格闘だろう。今後の発展が楽しみである。

私は脳波の研究を始めて27年になるが、もしも測定結果に病気を示す波形があったとしても見落とすだろう。私の専門はあくまでも「バイオフィードバック訓練」であり、そこから派生した「精神コントロールの達人脳波」である。今後も、明確な目的と柔軟性を持ってプロジェクトを進めていきたい。

脳波に関する様々な意見や感想があると思うので、改めて私の立場と見解を明確にしておきたいと思いこのブログを投稿する。

セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/

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