“アナと雪の女王”の主題歌「Let It Go~ありのままで~」を聴いたときの“肯定的高揚度”を脳波測定で算出。TBS「あさチャン」からのオファーにて。
ディズニー映画「アナと雪の女王」が快進撃を続けているそうだ。が、私は全く興味が無かった。テレビで受動的に話題をチラッと見たことがあっただけだ。
この映画が日本で公開されて1ヶ月と10日ほど経った4月24日、TBSでこの春からスタートした朝の情報/報道番組「あさチャン」のディレクターから電話が掛かってきた。
松たか子さんが唄っている劇中歌「Let It Go~ありのままで~」が人気になっている理由を脳波測定で探りたい。YouTubeにアップされているので聴いて、感想を教えて下さい、と。
さっそく聴いてみた。素人からプロまで、老若男女が色んなバージョンで唄っていた。
すぐに分かった、これはモチベーション・ソング/アファーメーション・ソングだと。すなわち、自身を奮い立たす自分応援歌だ。
序盤は、自身の不遇を唄う。すなわち悲劇のヒロインだ。この“同質の原理”で多くの女性を引き込む。最初からイケイケドンドンだと付いていけない人が多いのだ。
その後一転して、「ありのままの・・・」と一気に心を解放して、成りたい自分を宣言していく。
・ありのままの姿見せるのよ・・・
・ありのままの自分になるの・・・
・だってもう自由よなんでもできる・・・
・どこまでやれるか自分を試したいの・・・
・そうよ変わるのよ私・・・
・ありのままで空へ風に乗って・・・
・ありのままで飛び出してみるの・・・
・花咲く氷の結晶のように輝いていたい・・・
・これでいいの自分を好きになって・・・
・これでいいの自分信じて・・・
・光、浴びながらあるきだそう・・・
こうして文字を打ち込んでいるだけでも、どんどんポジティブになる。
自己肯定(幸せ)感を得るための原則は、まず“ありのまま”の自分を受け容れることだ。これができれば90%達成と言ってもいい。後は、上の訳詞のように、色んなプラスαを彩っていく。
クライアントの自己実現をサポートする「パーソナルサポート」でも、概ねこれと同じようなステップで進めていく。
初級者のうちは、アファーメーション文を作る際には必ず「私」という一人称を入れてもらう。潜在意識に自己宣言を的確に照射するためだ。
日本語の楽曲に「私」という言葉が入ることはなかなか無いが、この歌にはしっかりと入っている。これもいい。
「ありのままの」といい、「私」といい、訳した高橋知伽江氏の大ヒットだ。
観客がこの曲に引き込まれ、ハマり、ワクワクしている気分を、私は“肯定的高揚感”と名付けた。
ロケ(脳波測定実験)日と決まった27日の前々日には、テレ朝のミュージック・ステーションにMay J.が出演して唄ったので、それを録画して何度も聴いた。
そしてロケ当日、被験者の松塚沙紀さんがお住まいの都内某所に伺った。
沙紀さんは「アナと雪の女王」のとりことなり、人生で初めてサントラCDを買ったそうだ。家族でサントラに合わせて口パク動画を作成しYouTubeにアップしておられる。
ロケ日には84万回だった再生回数が、今確認すると113万回を超えていた。アナと雪の女王「とびら開けて」<日本語> Love is an Open Door 口パク
さて、沙紀さんが「Let It Go~ありのままで~」を聴いているときの脳波はどうなったか。基準(何も聴いていないとき)と童謡の「桃太郎」を聴いたときの優勢率を比較したのが以下のグラフである。
各脳波の特徴は、弊社脳波関連ポータルサイト「NOWHADAS」の豆知識コーナーに掲載している。
脳波測定の結果から“肯定的高揚度”を算出するとこのようになった。
小さくて恐縮だが、黄色のグラフが各脳波の分布率(含有率)から求めた“肯定的高揚度”だ。
基準が79.3点、「桃太郎」を聴いたときが81.4点、そして「Let It Go~ありのままで~」が90.4点となった。
沙紀さんはとても溌剌(はつらつ)とした女性で、基準脳波から“肯定的高揚度”は高い数値だった。それが更にアップした結果が得られた。当然と言えば当然だが、この曲が気分を肯定的に、そして高揚させていることは間違いない。
これが、多くの観客をとりこにしている理由を脳波という指標で調べてみた結果である。
歌詞で一つ気になることは、最後が「少しも寒くないわ」と印象的に終わっている点だ。
芸術的なことは分からないが、アファーメーション的には良くない。元の木阿弥だ。
「少しも寒くないわ」と言いながら寒さを思い出させている。絶対に駄目という訳でもないが、アファーメーション初級者にはやはりよろしくない。リピーターを増やすという意味では成功か?
まあ、色々なバージョンがあるようなので、自分にピッタリのものを見つけるのも楽しみだ。
今回色んなバージョンを聴いてみて、私をとりこにした「Let It Go」はこの娘の唄声だった。「Let It Go - Frozen - Connie Talbot cover」
今回オファーを下さったTBS「あさチャン」のオンエア画像は、いつものように「NOWHADAS」のテレビ出演紹介コーナーに掲載している。感謝!
セルシネ・エイム研究所 和田知浩
http://www.selsyne.com/aim/
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