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2015年8月 3日 (月)

パルラックス・ライトとExcelを用いた脳波解析例。アロマップ(R)を検証。

先月19日、(一社)日本メンタルアロマ協会(代表理事 小池明子氏)からのご用命で、脳波測定を行った。小池明子先生が開発されたメンタルアロマ療法「アロマップ(R)」の効果を検証することが目的だ。

この結果は、弊社ウェブサイト「アロマップ(R)脳波研究」紹介ページに掲載した。

「アロマップ(R)」とは、香りに対する反応や感情を手掛かりに無意識を探究し、問題解決や自己実現のヒントに気づいていくメソッドである。

使用した脳波解析システムは、脳波測定器BrainPro-light「FM-828」脳波解析PCソフト「パルラックス・ライト」である。

実験方法は次のように実施した。

被験者5名の脳波を「基準」「雑談+ラベンダー後」「アロマップ(R)前」「アロマップ(R)後」の順で 4回、計 20 回測定した。「雑談+ラベンダー後」は、ファシリテーターと被験者全員で約10分間、ラベンダーの香りが漂う部屋で雑談をしてもらった。「アロマップ(R)」カウンセリングは約50分間実施した。また、脳波測定の際には、ある方法で被験者に意識統一してもらいながら2分間測定した。

その中から一人の被験者をピックアップして、脳波解析の経過を紹介したいと思う。

最初に測定した脳波を「基準」とした。各脳波(定常波)の特徴は、NOWHADASの「脳波の種類」に掲載している。
Hikensya31600

上段のグラフ欄は、左側が平均値(平均電位)で、右側が優勢率である。脳波測定器「FM-828」は、1秒毎に測定電位を出力する。その測定値で、最も強く出た回数が測定時間当たり何回あったかの割合をそれぞれの定常脳波(β波、α3波、α2波、α1波、θ波)毎に算出したのが優勢率である。

下段の表には、「平均値」と「優勢率」の他に、「分布率」と「標準偏差」も表示される。

「分布率」は、各定常波それぞれの積算電位を比較し、その強さの割合を示す。

「標準偏差」は、電位の大小の散らばり具合を各定常脳波毎に示している。即ち、標準偏差が大きい定常脳波ほど活性化していると言える。但し、電位が高い状態で安定する場合も希にあるので、その点は注意が必要だ。

「雑談+ラベンダー後」の脳波を次に示す。
Hikensya32600

「アロマップ(R)前」は
Hikensya33600

「アロマップ(R)後」は
Hikensya34600

以上の通りである。

パルラックス・ライトには「比較再生」機能があるので、「基準」と「雑談+ラベンダー後」を比較してみよう。
Hikensya312hikaku600

グラフ手前のカラーが「雑談+ラベンダー後」で、重なったバックの白色グラフが「基準」である。表の数値は「雑談+ラベンダー後」で、括弧内の数値は「基準」と比べてどのくらい増えたか或いは減ったかを表している。

グラフの優勢率に着目すると、β波が減って、α1波(スローα波)が増えていることが分かる。

パルラックス・ライトでは2つの脳波データしか比較できないので、ここから先はデータをExcelに読み込んで分析する。
600

小さくて恐縮だが、左のグレーが「基準」、緑が「雑談+ラベンダー後」、オレンジが「アロマップ(R)前」、赤が「アロマップ(R)後」である。

このデータをグラフにすると次のようになる。
600_2

これがありのままの測定結果だ。ステップ毎の定常脳波バランスの変化がよく分かる。

左から2番目の「分布率」を分析するのが一般的だが、その他の指標も有用である。

更に一目で分かりやすいように、聡明度算出式によってグラフ化したのが次の通りである。
600_3

同じく左から「電位(平均値)」「分布率」「標準偏差」「優勢率」で、各棒グラフの色分けも前述の通りである。聡明さの賦活化がよく分かる。

以上が「アロマップ(R)」を受けたときの脳波の変化である。

被験者5名全員の結果及び簡単な考察は、「アロマップ(R)脳波研究」紹介ページに掲載している。

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セルシネ・エイム研究所 和田知浩
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