全ての脳波測定が終わった被験者がスピリチュアルな言葉を発した。・・・時を翔た女性に関する番外考察。
「一番最初の脳波測定でここに座ったときにもう癒やされ・・・。あー、これを得に来たんだなーと感じました」
昨年夏、3度の「脳波測定/脳コン解析サービス」をご利用頂き、そして今回は2週に渡る実施のオファーをくださった治療院マーケティング研究所での出来事だ。
同研究所は施術のエキスパートのプロモーションを手掛けており、施術の効果を実証する一つの指標として脳波測定を採用されている。
今回も心や身体に不調を感じている被験者が集められ、ある施術を受ける前と後の脳波を測定した。
これまでと違ったのは、施術情報を事前に一切知らされなかったことだ。また、施術中もパーティションで仕切られ、どのような施術が行われているのか見えない。一つの盲検法だ。ただ、被験者と施術者の会話は漏れ聞こえていた。
冒頭の言葉は、2日目2人目の被験者から発せられた。
この被験者は施術前の脳波が既にα1(スローアルファ)モードで、リラックスしたオープンマインドであることが伺えた。
よって、被術体験が肯定的となるためにはハードルが少し上がったな、と正直感じた。
この種の実験で集められる被験者は「β(ベータ)モード」か「全体の脳波電位が低い」場合が殆どで、更には、緊張感によって表情筋や眼筋の振動が生じて正確な脳波が測れないことすらあるのだが・・・。
脳波の種類(周波数)とその特徴は、このURLに掲載している。
https://selsyne.com/aim/nowhadas/index.htm#nouhanohyou
α1かα2(ミッドアルファ)が伸びれば、施術が肯定的と評価する。また、全周波数のバランスと強さから脳の聡明度を算出する。さらに、脳波測定中の被験者をつぶさに観察して、補正することも重要である。
約1時間後、被術体験を終えたその女性が脳波測定スペースに戻ってきた。
α1がさらに高まるのか、それとも否定的となるのか・・・
センサーを再び装着して脳波測定を開始した。程なくして、α1モードではあるものの施術前ほどではないことが見えてきた。しかし、一瞬でも特徴的な脳波が出るかもしれない・・・。最後まで脳波を観察したが、結局何も起こらなかった。
サプリメントでも音楽でも、アロマの香りや可愛い動物を見たときでも、その肯定的反応は、1回目よりも2回目の方が若干下がるというのは良くあることだ。むしろそうなることの方が多い。
肯定的結果や何かを期待する測定者(私)の態度は当然よろしくない、よろしくないのだが仕方ないことでもある。もちろん被験者には悟られないように、ポーカーフェイスで作業する。
「被術前の脳波測定」→「被術後の脳波測定」→「測定結果を示しながらコメントするビデオ撮影」。被験者毎に、私の役割はこのルーティーンで進んでいく。
さーて、この結果を何とコメントしようか・・・。私が頭をフル回転させているとき、女性が施術先生に発した。それが冒頭の言葉である。
「一番最初の脳波測定でここに座ったときにもう癒やされ・・・。あー、これを得に来たんだなーと感じました」
この言葉を聞いて思わず興奮した私は、二人の会話に割って入った。「そういうことでしたか! だから施術前なのにオープンマインドで癒やされていたんですね」と。
施術前の脳波測定をする時には、既に施術を受けた結果を先取りして体感していたというのだ。
普段なら絶対にしないことだが、測定結果のグラフを再生しながら女性に見せた。情報共有して、さらなる情報交換をしたかったからだ。
ビフォー/アフターの脳波測定をして30有余年、この様な出来事は初めてだ。もしかするとそのような事もあったのかもしれない。しかし、被験者自身が明確に言葉で発したことはこれまで一度も無かった。
今回の脳波測定を単純に統計処理すると、この被験者分は否定的な方に振れてしまう。よって、プロジェクトの目的に鑑みると嬉しくない出来事なのだが。
1日目には施術の効果が劇的に現れた男性、一週間後の2日目にはこの様なスピリチュアル体験を報告してくれた女性。コロナ禍による政府からの自粛要請が明けて初めての脳波測定となった本プロジェクトは大変有意義なものとなった。
10時間ほどの脳波測定を終えて意気揚々とビルを出ると、もうすっかり日が暮れた新宿の街に都庁舎の東京アラートを示す赤が不気味に光っていた。
後日、「レポート・カスタマイズ」を無事提出し、番外考察として、今改めてその女性の一件を振り返っている。
昨今、自称スピリチュアリストは大勢いて玉石混淆だ。
思い込みという精神状態も悪いだけではない。思い込める人はある種の突破力を持っていて、能力開発における一つの技法でもある。しかし、思い込む人は“脆(もろ)い”のも事実だ。
“人の良い思い込み者”を石の方に含めるなら、自称スピリチュアリスト達の殆どが石だ。
仕事柄、ダウンジング(振り子やL型ロッド等を持って霊感を引き出す方法)やオーリングテスト、チャネリング、遠隔何チャラを使う人達とたまにお会いする。思い込みの効果ではなくて、本当に対象と情報的コンタクトがとれている人は圧倒的に少ない。
それは、簡単な実験で分かることだ。
さて、今回スピリチュアリティを垣間見せてくれた女性被験者はどうだろう?
被術前に脳波測定の場所に座ったとき、「何らかの思い込み」か「施術現場の良い雰囲気を感受」してα1モードになったのだろうか?
それとも、未来の被術体験を本当に先取りして、その結果、α1モードになったのか?
もしも後者だとしたら、女性は時を翔たということだ。少なくとも女性自身はそうおっしゃった。
拙著「宣言 アファーメーション・バイブル ~言霊の生かし方~」にも関連情報を書いたが、意識を今此処一点に集中し続けると、すなわち刹那辺りにまで体験時間を極小化すると、逆に時空が一気に拡大した感覚を覚える。
お坊さん達の修行で使われている方法で、眉唾でも何でも無い。
なお、ここでいうα1(スローアルファ)波は、7.5Hz前後の脳波だ。測定機器の仕様が7.5Hzをα1としているのだが、厳密に言うならば7.5Hzはθ(シータ)波の帯域に属する。
7.5Hzは人体の振動と脳波、そして宇宙の振動が共鳴する周波数である。ある意味、“絶頂”の振動でもある。
色んな実験をする中でこのことに気づいた30年前、脳波測定器メーカーからの接待を受けた後、改めて(その頃務めていた会社の)社長と飲み直しているときにこのことを報告した。
「和田君、面白いけど本には書けないな・・・」と言われた。ちょっとHな話しが絡むからだ。
20年前に独立してからは、自身の責任と権利でこのことを発信し続けてきた。マスコミから取材を受けたときやヒト試験、能力開発、アダルトビデオの撮影現場など、あらゆる脳波測定の場面で話題にしてきた。(「7.5Hzの振動・・・」が脱線して一人歩きしている感も否めない。大切なのはそれぞれの共鳴である)
今回こうした形で改めて捉えることができた興奮が、私に新鮮なワクワク感を呼び戻してくれた。感謝!
この様なケースが今後増えるかもしれない。ビフォー/アフターの評価方法をブラッシュアップしていく必要があるとも感じた。
なお、先ほど「・・・本当に対象と情報的コンタクトがとれている人は圧倒的に少ない」と述べたが、これは、時空を超えた情報的コンタクトが本当にとれると私が認めた人がいる、というメッセージでもあることに言及しておく。
セルシネ・エイム研究所 和田知浩
https://selsyne.com/aim/
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